2022年11月27日リレーショナル瞑想 〜刺激と反応の間の脊髄反射(解離)を マインドフルに解析するまなざし〜

*関係セミナー情報です。問い合わせ申込みは主催者まで*

「リレーショナル瞑想
〜刺激と反応の間の脊髄反射(解離)を
マインドフルに解析するまなざし〜」

開催日:11月27日(日)10:00〜17:00

開催方法:zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)

ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからの
オンラインでの受講が可能です。

当日ご参加できない方も、あるいはセミナー終了後でも、
音声&資料データのダウンロード、あるいは
USB(音声データ)&資料をお送り(お渡し)する形で、
セミナー内容をご購入いただけます。

*下記フォームからお申し込みいただけます。
クリックしてご活用ください。
https://docs.google.com/forms/d/1Jn-DO83h7ic-15622eBJM4Lwi3RoJBRVJe1er36KQBA/viewform?edit_requested=true

*zoomオンラインでのご参加を希望される方には、事前に
テキストをpdfファイルでご送付いたします。
その場合はお申し込みを11月25日(金)までにお済ませください。

*その他お問い合わせ・お申込みは、以下にお願いします。
Mail:
Fax:03-5570-2860

*ホームページに「弁護士向けサービス」を、新たにアップしました。

☆このメルマガを、お知り合いの方にご紹介いただければ幸いです。

1)今月のセミナーは、セラピーの中で取り扱いが最も難しい
「解離」を、リレーショナル(関係)瞑想的に取り扱います。

解離のある部分に対し、私たちは「無思考」になって
「脊髄反射(自動反応)」を起こします。

なぜなら、解離のあるところでは「刺激」と「反応」とが
〈分離〉されておらず、〈一緒くた〉になっているためです。

2)そのため、クライエントの人は解離を、
「行き詰まり」として感じたりします。

その行き詰まりはセラピストにも体験されるため、
セラピーでは、打破(ブレークスルー)やエッジワーク
(障壁との取り組み)が試されます。

しかし、それは機能しません。
なぜでしょうか。

3)解離の行き詰まりや、一緒くたになったところは、
まず「刺激」と「反応」とに分けることから、始める必要が
あるからです。

それには、ブレークスルーではなく、
脊髄反射の微細な分析、解析が求められます。

このセミナーでは、刺激と反応の間の脊髄反射(解離)を
マインドフルに解析するまなざしを磨きます。

それは、セラピストとクライエントのふたりの関係からなる
リレーショナル瞑想によって可能になります。

4)子どもの頃、ひざのすぐ下を軽く叩いて「刺激」すると、
自分の意志とは関係なしに足の上がる「反応」に、
驚いたのを覚えています。

あなたは、脚気の検査に利用された、この脊髄反射で、
遊んだことがありますか?

「刺激(stimulus)-反応(response)」に着目し、
心理学を自然科学にしたのがジョン・B・ワトソンです。

ワトソンの行動主義心理学は、心理学の世界を一変させました。

それは、人間の心を、意志や意識からではなく、
機械や動物と同様、刺激に対する反応からとらえます。

4)一方、人間の心を、刺激と反応とは違う
別の働きからみていく心理学があります。

たとえば、精神分析や人間性心理学が、その代表です。

人間性/実存心理学者のヴィクトール・フランクルは、
刺激と反応の「間」に『空間』がある、と述べました。

そして「間の空間」に、主体的選択や意志を
差し込むことができると考えました。

フランクルにとって、”response”は「脊髄反射」「自動反応」
ではなく、選択や意志の伴った「主体的応答」です。

5)フランクルの考えを継承している1人が、
『7つの習慣』の著者スティーブン・コヴィー博士です。

彼は、人には自由選択や意志が可能なのに、それを活用しない
のは、自分の「パラダイム(認知の参照枠)」に無自覚(盲目)
だからだと考えました。

コヴィーによると、「人は世界をあるがまま見ているのではなく、
自分のパラダイムに沿ってあるがまま見ている」気になっている
のです。

が、それは錯覚です。

6)人が最もハマりやすいパラダイムは、背景に
「錯覚(illusion)」のあるものです。

なぜでしょうか?

錯覚には、現実よりも「生々しいリアリティ」や
「手触り感」が、伴うからです。

だから錯覚を、「より確かで本当のこと」と勘違いします。

錯覚は、人を簡単にマインド・コントロール(洗脳)に陥れ、
「自分は世界をあるがまま見ている」と思い込ませます。

7)セラピー場面で「錯覚」を最初に取り上げたのが、
精神分析家ドナルド・ウィニコットです。

錯覚は「妄想」とも「現実」とも違うものであり、同時に
「妄想」と「現実」の両方から成るものです。

妄想なのですが、現実的基盤があるものです。

8)たとえば、スヌーピーの漫画『ピーナッツ』に登場する
ライナスの青い毛布が、錯覚に当たります。

幼児にとって、毛布はフワフワで、ママのおっぱいの感触や
匂いがする(気にさせる)ものです。

だから、手放せません。

ライナスの毛布は、毛布という「現実のもの」と、
ママのおっぱいを「妄想」させるフワフワ感や
なじみの匂いとが合わさったものです。

9)お砂場で砂だんごを作って遊ぶときの子どもは、
「現実」の砂やおだんごに、美味しい食べもの、あるいは
大切な宝物といった「妄想(イメージ)」を重ねて見ながら、
リアリティや臨場感を経験しています。

子どもにとっての砂だんごは、しばしば本物の団子よりも、
生き生きとして、濃密で、手触り感のあるものです。

だから没頭して、夢中になって遊びます。

10)「妄想」は、「変性意識」の一種です。

それは、意識の「集中/没頭」によって生じる
認知のゆがみから、作られます。

「妄想」に、「現実」での受け皿〜たとえば毛布や砂〜が
伴うと、「錯覚」が生じて、そこに「確からしさ」や
「本当らしさ」が体験されます。

11)だから、「錯覚」には「妄想」と違う、本当っぽい
リアリティがあります。

単なる(味気ない)「現実」と異なり、色合い、風味、濃厚さ
があるのです。

人はそれに魅了され、コロッと騙されがちです。

12)プロセスワークのドリームボディ(dreambody)は、
ドリーム(夢)という「妄想イメージ」と、
ボディ(身体、物体)という「現実」とからなる生々しい錯覚です。

ドリームボディ・ワークでは、その「錯覚」から「脱錯覚
(dis-illusion)」あるいは「脱同一化」することを試みます。

13)脱錯覚の伝統的なやり方が、メディテーション(瞑想)
です。

それは、「世界と自分をあるがまま見る」ためのツールです。

メディテーションは、刺激と反応とを分け、その「間」に
着目しますが、フランクルやコヴィーとは異なる戦略をとります。

14)たとえば、誰かが、あなたにぶつかったとしましょう。

するとあなたは、瞬間湯沸かし器のように頭に血が上り、
切れて相手に文句を言うかもしれません。

あるいは瞬間的に恐怖を覚え、萎縮するかもしれません。

しかし、見知らぬ相手にぶつかられたことが、あなたに、
子どもの頃わざとぶつかったり、暴力をふるってきた兄を、
無意識裡に想起させたことは、まだ解離され、
わからないかもしれません。

15)解離され、わからないでいると、「ぶつかられたこと」と、
「(兄を想起させる)相手に文句を言うこと」や「萎縮すること」
とが一緒くたなり、あなたは脊髄反射を起こすでしょう。

それに対してコヴィーは、「ぶつかられたこと」と、
「相手に文句をいうこと」や「萎縮すること」との「間」に
『空間』を作って、自動反応をしないことを勧めます。

代わりに自由意志に基づく「応答」を奨励するのです。

それは、人生を受動的、被害的に生きるのではなく、
主体的、創造的に生きるためです。

16)ところで、小乗仏教のビパサナーや大乗仏教の禅では、
「ぶつかられたこと」と、「相手に文句をいうこと」や
「萎縮すること」との「間」にではなく、

(ぶつかられたことの『次』に生じる)「ショック(驚き)」
や「痛み」と、「相手に文句をいうこと」との「間」に
『空間』を観ます。

17)ショックや痛みは、あなたが妄想なしに感知した、
あるがままの身体経験です。

それは、「自分」の身体感覚です。

身体感覚に着目すると、『他者』にではなく、
『自分』に意識の向く可能性が生まれます。

すると、ショックや痛みと、その次に続く反応とを、
自分で(自分事として)引き受ける余地ができます。

18)ビパサナーや身体にフォーカスした禅の瞑想では、
「ショック」や「痛み」と、その後に出てくる
「相手に文句をいう」や「萎縮する」という行動や想いとの
間にスペースを作るようにします。

身体に初めて生じた(驚きや痛みの)感覚を「刺激」と、
それに続く行動や想いを「反応」と、とらえるためです。

19)驚きや痛み(刺激)と、文句をいうこと(反応)とを
分けて、その間の空間を観察します。

この刺激と反応とを、自分の中のこと(私事)ととらえ、
ぶつかった相手に脊髄反射して文句を言うことを抑制します。

それは、フランクルやコヴィーよりも、微細で洗練された
戦略です。

20)フランクルやコヴィーのアプローチには、
「強い能動的自我主体」が求められます。

一方、ビパサナーや禅的メディテーションには、
「柔らかい微細な気づき(awareness)」が必要です。

驚きや痛み(刺激)と、その後に続く、相手に文句をいうこと
(反応)は、1秒にも満たない高速度で生じます。

それを、あたかも超高性能の顕微鏡を通して、
スローモーションのようなプロセスとして観ること、
それが「柔らかい繊細に気づき」に基づく「観察瞑想」です。

21)この「観察」こそが、今回のセミナーで取り扱う、
「マインドフルに解析するまなざし」です。

ではどうすれば、私たちは超高性能の顕微鏡を用いる
ことができるのか?
そのことで、なぜ高速のプロセスがスローモーションになるのか?

この2点についても、セミナーで取り上げます

22)観察瞑想とは、ビパサナーやチベット密教のゾクチェン
(大いなる完全性)、神秘主義者ゲオルギイ・グルジェフや
ジッドゥ・クリシュナムルティのメディテーションを指します。

意外なことに、フロイトの自由連想も観察瞑想の一種です。

23)観察瞑想は、外的そして内的プロセスを、
あるがままに観るものです。

一方、日本で伝統的に多く採用されたのは、観察瞑想とは真逆の、
ろうそくの炎、マンダラ、真言、声明、印といったものに
フォーカスする「集中/没頭瞑想」です。

集中瞑想は、容易に「変性意識」を作ります。

それに対して観察瞑想や自由連想では、
集中/没頭や変性意識を禁じ、事象やプロセスを
素面(しらふ)の意識で、そのまま見続けます。

いま流行りのマインドフルネス瞑想は、
禅のメディテーションを参照したもので、
観察瞑想と集中瞑想の「中間型」あるいは「統合型」です。

24)このセミナーでは、仏教のアビダルマも参照します。

アビダルマ(阿毘達磨)は、
まず、誰かがあなたにぶつかったこと、 
次に、身体的驚きや痛みが生じたこと、
三番目に、過去の兄の暴力イメージが生じたこと、
というように、高速で連鎖していく「知覚の各段階」
に関して伝えます。

また、知覚の段階に沿って「主体(私)のあり方」が
高速で「変化」する様子について教えます。

このことが把握できると、刺激(驚きや痛み)と
反応(文句をいうこと)の間に、ミクロの次元における
空間を観ることができるようになります。

25)それは、セラピーにおける「解離」=「行き詰まり」に
対する有益な取り組みを可能にします。

微細空間での、あなたの微細なまなざし、解析、自由意志、
選択、能動性、創造性を発揮できるようになります。

微細でありながら、同時に大変パワフルで、あなたの対人援助の
仕事に大きな影響を及ぼすでしょう。

いわば「バタフライ・エフェクト(蝶の効果)」をもたらします。

26)今回のセミナーでは、観察瞑想に着目します。

ビパサナー、グルジェフ、禅などのメディテーションや
フロイトの自由連想、ウィルフレッド・ビオンの
「理解しないこと(not-knowing)」を参照します。

それは、脱錯覚、脱同一化、目覚めを促します。
サイコシンセシスのトランスパーソナル次元での微細な意志の
活用を可能にします。

フランクルやコヴィーの「間の空間」を、微細なレベルで
創造します。

27)瞑想は、自分1人で行うものです。

しかし、自分1人ではどうしても辿れないのが
「解離=行き詰まり」や「スプリッティング」「not-me」などです。

それらは、各種依存症、共依存、DV、重篤なパーソナリティ障害
の真ん中にあります。

それらには、自分1人でではなく、セラピストとクライエントが
協働して行う「間主観で瞑想的な」セラピーが欠かせません。

これは、アビダルマの知恵を、関係療法で使う試みといえる
でしょう。

28)今まで、解離の取り組みが、いま一つ理解しにくかった人に
とってもお勧めです。

微細なレベルからわかりやすくご説明します。

29)微細な間の空間へのまなざしは、従来の関係療法、
トランスパーソナル・セラピー、プロセスワーク、
マインドフルネス認知療法、弁証法的行動療法、
アクセプタンス&コミットメント・セラピー、
サイコドラマ、集団療法、コーチングを、より洗練させます。

微細な空間についてのまなざしや解析は、
あなたの感性を豊かにし、対人援助職はもちろん、
日々の暮らしを充実したものにします。

30)今回、「リレーショナル瞑想 〜刺激と反応の間の脊髄反射
(解離)を マインドフルに解析するまなざし〜」について、
具体的的取り組みにご関心のあるセラピスト、コーチ、
コンサルタント、ケースワーカー、医師、ナースなど医療関係者、
教育関係者、一般の方、初心者の方のセミナーへのご参加を
お待ちしています。

当日セミナーにご参加できない方は、USBと資料の形で、
セミナー内容をご購入いただけます。

☆データのダウンロードにて、音声&資料を
ご購入いただくことも可能です。

*SNSなどを通じて、お知り合いの方に、
このセミナーをご紹介いただけると幸いです。
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日時:11月27日(日)10:00〜17:00

開場:9:50

開催方法:zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)

ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからの
オンラインでの受講が可能です。

(zoomオンラインでの当日ご参加を希望される場合は、
事前にpdfファイルにて資料をお送りしますので、
11月25日(金)までにお申し込みください)

講師:

富士見ユキオ
開業カウンセラーとして、33年目。
夫婦セラピスト、ファミリーセラピスト
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
ニューヨーク州立大学卒業(人類学部)
米国トランスパーソナル心理学研究所に、
日本人として初めて留学する。MA(修士)
認定プロセスワーカー
(日本にプロセスワークを紹介、導入する)

岸原千雅子
臨床心理士、公認心理師
「アルケミア」こころとからだの相談室代表
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
英国IFA認定アロマセラピスト
お茶の水女子大学卒業(文教育学部)
認定プロセスワーク2ndトレーニング教師
日本ホリスティック医学協会顧問
日本トランスパーソナル学会理事

参加費:20,000円+消費税(10%)

*当日ご参加できない方向けに、セミナー終了後でも、
USB&資料の郵送にて、あるいはデータのダウンロードにて、
セミナー内容を販売しています。

USB(音声データ)&資料購入の場合は、郵送費込で1,800円プラス、
ダウンロード(音声&資料データ)の場合は手数料(500円)のみのプラスで、
ご提供いたします。

*下記フォームからお申し込みいただけます。
クリックしてご活用ください。
https://docs.google.com/forms/d/1Jn-DO83h7ic-15622eBJM4Lwi3RoJBRVJe1er36KQBA/viewform?edit_requested=true

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インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
(IPP)事務局
Mail:
Fax:03-5570-2860

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《開催中の連続講座》

☆「心の変容のためのスピリチュアル&神秘主義的ナラティブ(物語)
〜コンテイナーとしての『蛹(さなぎ)』探し〜」

開催日:2022年10月28日(金)スタート! 全10回
毎月第4金曜日 19:00〜20:50(10回連続)

※セミナー、連続講座とも、USB音声データと資料で、
およびデータのダウンロードにてご購入いただけます。
(詳細は、お問い合わせください)