2022年10月30日 「自己愛障害と『病的な自己愛』の徹底理解 〜健康なこころとスピリチュアリティのために〜」

*関係セミナー情報です。問い合わせ申し込みは主催者まで*

「自己愛障害と『病的な自己愛』の徹底理解
〜健康なこころとスピリチュアリティのために〜」

開催日:10月30日(日)10:00〜17:00

開催方法:zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)

ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからの
オンラインでの受講が可能です。

当日ご参加できない方も、あるいはセミナー終了後でも、
音声&資料データのダウンロード、あるいは
USB(音声データ)&資料をお送り(お渡し)する形で、
セミナー内容をご購入いただけます。

*下記フォームからお申し込みいただけます。
クリックしてご活用ください。
https://docs.google.com/forms/d/1Jn-DO83h7ic-15622eBJM4Lwi3RoJBRVJe1er36KQBA/viewform?edit_requested=true

*zoomオンラインでのご参加を希望される方には、事前に
テキストをpdfファイルでご送付いたします。
その場合はお申し込みを10月28日(金)までにお済ませください。

*その他お問い合わせ・お申込みは、以下にお願いします。
Mail:info@ipp.tokyo
Fax:03-5570-2860

*ホームページに「弁護士向けサービス」を、新たにアップしました。

☆このメルマガを、お知り合いの方にご紹介いただければ幸いです。

1)「神経症や精神病の人は自分を追い込み半狂乱にする、
その一方で、パーソナリティ障害の人は周りを巻き込んで
追い込み、半狂乱にする」

これは自己愛性パーソナリティの専門家、アルバート・バースティン
の言葉です。

パーソナリティ障害の人は、他人を自分の病理に巻き込み、
他罰的で、他人に責任を負わせる、また、
人間関係におけるマイナスの出来事に対する、自分の関与や
責任への眼差しが欠落している、のが特徴です。

夫婦や家族関係、職場の関係で問題やトラブルが起きた場合、
自分に非のある可能性を考えることができず、そのためセラピー、
カウンセリング、コーチングの助けを求める人が少ない。

本人に代わって、パートナーや家族メンバー、職場や組織の人が
苦悩し、自分と自己愛の人との問題についてセラピーを求める、
といったことがままあります。

今月のセミナーでは、パーソナリティ障害の中でも
最も訴えの多い「自己愛性」について取り上げます。

2)あなたは、自己愛には「健康なもの」と「病的なもの」
とがあるのをご存知でしょうか。

「病的なもの」が優位になると、自分の身体、大切な人との関係、
そこに生じる情緒を、自ら犠牲にすることになります。

なぜなら、心の中で「病的自己愛」が玉座に座り、
本来は自然な本能欲求である食欲や関係への欲求を、
自己愛を満たす手段としてしまうからです。

病的自己愛に、自然な欲求が利用されるのです。

3)たとえば、相手との豊かな情緒的つながりや良質な性的関係
への欲求は、自分のイケてる自己愛イメージを高めたり、
自己愛的快楽を満たしたりする道具としての使用に、
とって代わられてしまいます。

食事も、身体の自然な欲求に従って摂取されるのではなく、
自分がヤセている、あるいは筋肉ムキムキのカッコイイ
理想的なボディイメージをかなえるために利用され、
過酷に制限されたり、過度に摂取されたりします。

そのため、身体の健康が損なわれることも生じます。

睡眠も同様です。自己愛的達成のために睡眠が削られ、
うつに陥ってしまうこともあります。

4)アブラハム・マズローの欲求段階説は、順に
生理的、安全、社会的、承認、自己実現、自己超越
という6段階の欲求を提唱しています。

このうち自己愛と密接に関連するのが、4段階目の承認欲求
ですが、自己愛が病的である場合、
この承認欲求を満たすために、下位段階の生理的、安全、
社会的欲求も、また上位の自己実現、自己超越の欲求も、
すべてが利用されることになります。

どのような欲求に対しても、自己愛欲求が優先され、
自己愛欲求の満足のために使われるのです。

5)バースティンは、自己愛性パーソナリティ障害を
「渇望型」「男根型」「妄想型」「操作型」の4つに
分けました。

一方、精神分析医の小此木啓吾氏は、自己愛障害を
「画一型」「破綻型」「スキゾイド型」「自己実現型」
の4つから見ています。

セミナーでは、以上の計8つを中心に、
自己愛の基本と全般について見ていきます。

6)ここでは、その中の「自己実現型」について、
見てみることにしましょう。

チベット密教の高僧チョギャム・トゥルンパは、
自己実現型自己愛の病理を「スピリチュアルな物資主義
(spiritual materialism)」と呼び批判しました。

同じことを、心理学者のジョージ・フェラーは
「スピリチュアル・ナルシシズム(スピリチュアルな自己愛障害)」
と言っています。

それは、心、精神、スピリチュアリティ、人間性、意識、体験を、
病的自己愛欲求を満たす「物質(モノ)」や「商品」として
扱うことを指します。

8)そうではなく、真の人間性やトランスパーソナル、
スピリチュアリティを発達させようと思えば、
自己愛の問題と向き合うことが欠かせません。

たとえば、瞑想を真に深める際に障壁となるのが
「我執」や「執着」ですが、これらの中核にあるのが、
病的自己愛です。

トランスパーソナルやスピリチュアリティの実践に潜む
「自己愛の病理」に光を当て、課題を意識化することが
必要です。

そのことで人間性-トランスパーソナル心理学やボディセラピー、
コーチング、体験的セラピー、自己啓発系ワークショップ
などの体験が、自己愛のために消費されるのを防ぐことが
できるでしょう。

9)進化の過程で脳を発達させ、頭が大きくなった
人類(ホモ・サピエンス)は、赤ちゃんが出産の際に
産道を通り抜けられるよう、未熟な状態で
誕生することを選択しました。

そのため生まれた後も、しばらくの間は、
安全を担保してくれる「疑似的子宮」を必要とします。

この疑似的子宮は、作家ロマン・ロランの言葉である
「大洋体験」をもたらします。

それは、胎児が母親のお腹の中で、母親と一体になっている
こと、すなわち、無限で広大な海と自分との間に境界のない
完全なる一体感、安心感、満ち足りた感覚を味わうことです。

10)母親は、お腹の中にいる、あるいは生まれた赤ちゃんに対し、
「うちの子は、どの赤ちゃんよりカワイイ。特別で、
大切な存在」という思いを抱くでしょう。

その想いや情緒について、精神科医シャーンドル・フェレンツィは、
赤ちゃんに向けた「母性的没頭(maternal preoccupation)」
といいました。

母性的没頭は、主観的で自己愛的な幻想(思い込み)です。

が、その誇大的で赤ちゃんを理想化した思いが、
赤ちゃんとお母さんに一体感をもたらす「大洋感情」を与え、
安心感を喚起し、かけがえのない心の子宮を提供します。

この自己愛的子宮の中で、赤ちゃんは心理的な安全安心を
得て、スクスクと心を育んでいきます。

11)それは、万能的で、完璧な原初的自己愛体験です。

が、この時期の赤ちゃんとお母さんにとっては
「なくてはならない健康な自己愛」です。

赤ちゃんだけでなくお母さんにも、この上ない
豊穣体験をもたらします。

12)なくてはならない健康な自己愛が、何らかの理由で
欠落したり、壊れたり、希薄だと、赤ちゃんは、
心に傷を負い病むことになるでしょう。

原初的自己愛の傷つきは大きくて深いため、将来、
精神病水準の問題を生みかねません。

13)生後しばらく、健康な自己愛は「安定型アタッチメント」
や「健康な甘え」によって、ほどよい形で育成され続け、
マネージされ、やがて収束していきます。

が、それがかなわないと、自己愛性パーソナリティ障害や
複雑性(発達性)トラウマを負いかねません。

14)人間は、自分で自分を見ることができません。
自分を見るには、〈鏡〉を必要とします。

精神科医ジャック・ラカンやハインツ・コフートによると、
赤ちゃんは、お母さん(養育者)の「眼差し」や「微笑み」
を鏡として、自分を確認します。

この時、お母さんが「うちの赤ちゃんは、特別にカワイくて、
一番で、何より愛おしく、大切」という『思い込み(幻想)』
をもって、赤ちゃんを見つめ、映し返(reflect)してくれる
ことが重要です。

15)このことで、赤ちゃんにはコフートのいう
〈健康な〉「誇大自己」が生まれます。

健康な誇大自己はとても大切ですが、ある時期までです。

ある時期を過ぎても、誇大自己が手つかずのままでいると、
心の成長は停止して〈病的〉になります。

16)成長が止まって病的となった「誇大自己」は、早晩
「ミットモナイ自己」を発生させます。

そして、その2つは表裏一体になります。

「表」は誇大自己、「裏」がミットモナイ自己、この2つの
病理化が、自己愛性パーソナリティ障害につながっていきます。

それが「表」の顕示型や男根型の、「裏」の隠れ型や渇望型の
自己愛パーソナリティ障害になります。

詳しくは、セミナーでじっくりと見ていきます。

17)自己愛の病理や課題は、母親(養育者)と赤ちゃんの
「二者関係」から発生します。

病的自己愛からの癒しや解放には、健康な父性の介在する
「三者関係」が不可欠です。

ここでは、『自我理想』や『超自我』が求められます。

そのうち『自我理想』は、「誇大自己」と一見似ていますが、
質がまったく異なります。

また『超自我』と「過酷な超自我」も質が違います。

このあたりは大変重要ですので、セミナーでわかりやすく
ご説明します。ご一緒に理解を深めていきましょう。

19)さて、自己愛の取り扱いを巡っては、
アメリカにおける精神分析とトランスパーソナル心理学が、
共に過去40年余りの間、格闘してきました。

自己愛が、アメリカ人の最大の心の問題であり続けてきたからです。

20)一方私たちは、日本にも自己愛性パーソナリティ障害の人、
その人との関係で苦しむパートナー、家族、職場の同僚が
たくさんいる、と考えてきました。

ただ、アメリカには表型、顕示型が多く、
自己愛の病理が見えやすいのに対して、
日本には隠れ型が多く、裏に潜んで見えにくくなっていました。

その全体像を、セミナーで見える化します。

21)自己愛をテーマとしたセミナーについては、これまで
数回にわたり行ってきました。

今回は、それらのセミナーを全てを参照し、また自己愛に
ついての最新の臨床的知見と実践を踏まえたうえで、
バースティンの渇望型、男根型、妄想型、操作型、および
小此木の画一型、破綻型、スキゾイド型、自己実現型の
8つを起点に自己愛性パーソナリティ障害について、
わかりやすく見ていきます。

あなたはこのセミナーで、たくさんの人を苦しめる自己愛の病理
に関して、基本と全体像を学ぶことができます。

病的自己愛は、他人にだけでなく、自分にも大いにマイナスです。

その対処法について、セミナーでは良質な事例を交えて
わかりやすくお伝えします。

22)今回、「自己愛障害と『病的な自己愛』の徹底理解〜
健康なこころとスピリチュアリティのために〜」について、
具体的的取り組みにご関心のあるセラピスト、コーチ、
コンサルタント、ケースワーカー、医師、教育関係者、ナース、
一般の方、初心者の方のセミナーへのご参加をお待ちしています。

当日セミナーにご参加できない方は、USBと資料の形で、
セミナー内容をご購入いただけます。

☆データのダウンロードにて、音声&資料を
ご購入いただくことも可能です。

*SNSなどを通じて、お知り合いの方に、
このセミナーをご紹介いただけると幸いです。
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日時:10月30日(日)10:00〜17:00

開場:9:50

開催方法:zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)

ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからの
オンラインでの受講が可能です。

(zoomオンラインでの当日ご参加を希望される場合は、
事前にpdfファイルにて資料をお送りしますので、
10月28日(金)までにお申し込みください)

講師:

富士見ユキオ
開業カウンセラーとして、33年目。
夫婦セラピスト、ファミリーセラピスト
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
ニューヨーク州立大学卒業(人類学部)
米国トランスパーソナル心理学研究所に、
日本人として初めて留学する。MA(修士)
認定プロセスワーカー
(日本にプロセスワークを紹介、導入する)

岸原千雅子
臨床心理士、公認心理師
「アルケミア」こころとからだの相談室代表
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
英国IFA認定アロマセラピスト
お茶の水女子大学卒業(文教育学部)
認定プロセスワーク2ndトレーニング教師
日本ホリスティック医学協会顧問
日本トランスパーソナル学会理事

参加費:20,000円+消費税(10%)

*当日ご参加できない方向けに、セミナー終了後でも、
USB&資料の郵送にて、あるいはデータのダウンロードにて、
セミナー内容を販売しています。

USB(音声データ)&資料購入の場合は、郵送費込で1,800円プラス、
ダウンロード(音声&資料データ)の場合は手数料(500円)のみのプラスで、
ご提供いたします。

*下記フォームからお申し込みいただけます。
クリックしてご活用ください。
https://docs.google.com/forms/d/1Jn-DO83h7ic-15622eBJM4Lwi3RoJBRVJe1er36KQBA/viewform?edit_requested=true

お問い合わせ・お申込み先 :
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
(IPP)事務局
Mail:info@ipp.tokyo
Fax:03-5570-2860

☆このメルマガを、お知り合いの方にご紹介いただければ幸いです。

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