ワールドワーク/コミュニティと群集心理 ~集団における”津波”とどう取り組むか~

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5月31日(日)10:00~17:00

第1弾臨床的プロセスワークセミナー
「ワールドワーク/コミュニティと群集心理
~集団における”津波”とどう取り組むか~」

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※「初心者」、「一般の方」も、大歓迎させていただきます。

※先着順とさせていただきます。
ご関心がある方は、お早めにご連絡ください。

1)ミンデルの始めた集団・組織・コミュニティへのセラピー、
後に「ワールドワーク」や「プロセス指向のオープン・フォーラム」と
呼ばれるようになった現代的でグローバルな、画期的な取り組みへの、
<新たな観点>からの入門講座です。

今回は、ワールドワークやプロセスワークのコミュニティ療法について、
「集団・群衆」および「集団における・群衆という<心理的津波>」との関わりから、
その基本および最先端をしっかりと学びます。

私たち(プロセスワーク研究会)の独自の観点で、
ワー ルドワークやプロセス指向のコミュニティ療法を見直し、学習します。

組織・集団・コミュニティ、ファミリー、群集心理に興味関心を抱いている一般の人、
そうした領域で仕事をしている専門家の人にお勧めのセミナーです。

2)まず、ミンデルが元々携わってきた伝統的なユング心理学との、
大きなな違いから考えていきましょう。

なぜなら、そこに、ワールドワーク、オープン・フォーラム、コミュニティ療法を
理解する鍵の一つがあるからです。

ユングの「集団・群衆」に対する考えを、見てみましょう。

ユングによると、

「百の知的な人々を集めると一つの脳水腫になる。
…集団における人間は常に不条理で、無責任で、感動しやすくて、
不安定で、信頼できない。…組織が大きければ大きいほど、
その倫理は次第に低くなる。
…一番大きい集団としての国家は、心理学の観点から見ると、
無器用で、愚かで、 そして、道徳外の、
極めて小さな脳を据えられた巨大なトカゲ類のような怪物である。
…あらゆる詐欺やキャッチフレーズに囚われ、
驚く程に馬鹿で欲張りで無謀であり、
そして眠りから突然目ざめさせられたサイのように盲目的にで
乱暴である」

そう考えたユングは、セラピストたちに「集団に近づかないように」、と
注意を促しました。

彼は、「集団」を危険視したのです。それは、たとえ知的な人たちであっても、
百人の人(たくさんの人)が集まると、脳水腫になる、とまで言い切って。

3)ユングは、個人の内界の深い次元に
「集団的・集合的(collective)な」無意識を、独自に見出しました。

それを「集合的無意識」と呼び、
そこに、癒し、潜在的可能性 、創造的想像性、
魂やスピリチュアリティなどの源泉、
つまり、肯定的なものを、想定しました

そのため、<内的>集団に加えて、
<外的>集団にも親和的だと思われがちですが、
ユングは、<外的>集団を、嫌悪したのです。

4)なぜでしょうか。

それにあたって、ユングが、集合・集団的無意識には、
「精神病水準の側面」がある、と仮定したことから考える必要があります。

(A)彼は、たくさんの人が集まり「(外的)集団」ができると、
集合的無意識(内的集団性)の精神病的な側面が、
早晩顕現する、と考えたのです。

その集団のメンバーが、たとえ知的な人たちであっても。

(B)また、ユングが<外的>集団に、
彼の解決できていなかった 内的プロセス
~集合的無意識の中の精神病的側面~を、
一面的・一方的に『投影』したからではないでしょうか。

偉大な心理学者にも、「影・シャドウ」は生涯ついてまわるものですが、
彼の場合は、それが「<外的>集団」に、集約されたのかもしれません。

(C)ユングが、世界大戦を経験して、集団、国家の否定的側面を、
これでもかというくらい目にした・経験したことも、大きいと思います。

(D)が、問題なのは、ユングがミンデルと違って、
「<外的>集団」との現場での臨床・セラピーを、
積み重ねることがなかった点です。

現場感覚が乏しい中で、ユングは、集団・群衆・組織・コミュニティや、
それらへのセラピーに、かなりの否定的見解を抱きました 。

5)それに正面から反論して、ユング派の中で、
独自に集団・組織・コミュニティとの実際のセラピーを、
過去30年にわたって模索し、工夫を重ね、実践し、洗練させてきたのが、
ミンデルと彼のチーム・コミュニティのメンバーたちです。

(ミンデルの、ユングへの反論は、彼のホームページで見ることができます。
英語ですが、わかりやすいのでご関心がある人は、参考にして下さい)

6)心理学者のウイリアム・マクドゥーガルは
「<群集・集団>心理」の特徴として、
(1)過度の情動、(2)衝動性、(3)暴力性、
(4)移り気性、(5)一貫性の欠如、(6)優柔不断、(7)極端な行為、
(8)粗野な情動と情緒の表出、(9)高度の被暗示性、
(10)不注意性、(11)性急な判断、(12)単純かつ 不完全な推理、
(13)自我意識、自己批判、自己抑制の喪失、
(14)自尊心と責任感の欠如による付和雷同性、をあげました。

その中には、ユングが<外的>集団・群衆に見たものと共通なものが、
多々あります。

7)それに対して、
プロセスワークのコミュニティ心理療法であるワールドワークや
オープン・フォーラムは、それらをどう理解し、
それらとどう具体的にワークするのでしょうか?

プロセスワークは、集団・群衆を、ユングが言ったように、
単に・常に「脳水腫的で、不条理で、無責任で、
不安定で、信頼できない、また、愚かで、馬鹿で、
欲張りで、盲目的」とは、捉えま<せん>。

(注:そうしたマイナス面があることは確かで、
そこに目を向ける ことは、専門家として不可欠です。
しかし、プロセスワークは、集団・群衆に、
プラス面を見出して行こうとします)

心理錬金術的には、
ユングが、<外的>集団・群衆をマイナスのみに解するのは、
ユングが集団・群衆の「第1質料・プライママテリア」ないしは
「ニグレド(黒化)・非金属」状態<だけ>を見ていて、
集団・群衆の<錬金過程>および「黄金・賢者の石」を経験して<いない>ため
となります。

(注:ユングには、「集団・群衆」に、心理錬金術を当てはめる発想が、
ありませんでした)

8)プロセスワークは、集団・群衆を、「心理錬金術」をメタファーに、
『黄金化』していこうとする企てです。

それには、「錬金」のための『仕掛け 』
~ユングやウイリアム・マクドゥーガルが<外的>集団に見た
「第1質料・プライママテリア・非金属」を、「黄金」に<錬金>するための
『基本的仕掛け』~が、
従来のプロセスワークには、欠けていた面があります。

「仕掛け」とは、(A)「コンテイナー(心的容器)」、
(B)「コンテイニング(関係性をベースにした<封印>」、
(C)「その他」です。

このセミナーでは、集団・群衆、組織、コミュニティのための
「コンテイナー」や「コンテイニング」や「その他」とは<何か>、
それらを、集団・群衆、組織、コミュニティの中で、
どう作るのか、といった点についても学びます。

そのための私たち独自の観点を基本からお伝えします。

9)私たち が考 える臨床的プロセスワークは、
集団・群衆に、心理錬金術を当てはめることで、
「愚かさ」や「馬鹿さ」を<知恵>に、
「欲張り」を<気前の良さ>にで、
「盲目さ」を<覚醒>や<批判精神>に、
幾らかでも/少しずつでも、地道に/愚直に
錬金することを意図・目的としています。

(次回のメルマガでは、
ユングが集団的無意識や集団性を、「海」や「津波」に譬(たと)えた点、
また集団性が精神病水準と関連している点などについて書きます)

※今回のセミナーは、組織・集団・コミュニティ、ファミリー、
群集心理に興味関心を抱いている一般の人、
また、そうした領域で仕事をしている専門家の人にお勧めの内容です。

※このセミナーについて、お知 り合いの方に、
ホームページ、ブログ、フェイスブック、ツィッター、クチコミなどを通して、
お 伝えいただきましたら幸いです。

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お問い合わせ先:gdmwx113@ybb.ne.jp

日時: 5月31日(日)10:00~17:00

開場:9:50

会場:都内
先着順とさせていただきます。
ご関心がある方は、お早めにお申し込みください。
 
講師:富士見ユキオ
    認定プロセスワーカー、
    トランスパーソナル&ホリスティック上級心理カウンセラー、
    臨床心理士
    ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
    交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
    相続アドバイザー協議会認定会員

    岸原千雅子
    ミンデル夫妻認定プ ロセスワークのセカンド・トレーニング教師、
    トランスパーソナル&ホリスティック上級 心理カウンセラー、
    臨床心理士、
    ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
    交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
    相続アドバイザー協議会認定会員、
    英国IFA認定アロマセラピスト

参加費:20,000円+消費税(8%)

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FAX:03-5570-2860
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