中国支部開設のご挨拶

迎え来た21世紀。2005年7月7日。日本トランスパーソナル学会中国支部が、ここに、小さな産声をあげました。

『はじめまして どうぞよろしく お願いいたします』

[破壊と闘争に明け暮れた20世紀に別れを告げて、人類は融和と精神性に誇る21世紀を迎えるであろう]と、何の確証もない夢見な詞に踊らされていたのは私だけではなかったはずです。

にもかかわらず、この現実。この実情。安全と引換えに警戒心と不信感は、いとも簡単に人々から繋がりを失わせました。著名な研究者や専門家たちの警告を待つまでもなく、天災・人災を問わず世界規模で襲い来る生々しい事態の前に、今を生きる多くの人々は未曾有な不安と虚無感の中をさ迷っているかに感じられます。

このような時代に生命を生き置かれている私達にとって、もはや小手先だけの対処法は空しさを先送りしているに過ぎません。

『トランスパーソナルに何ができるのか?何を求められているのか?』

――無明の世界に明りを灯す――トランスパーソナルな思考に少し早く気づいた者達にとって、それはまさしく人生から贈られた使事かもしれないとは、いささか考え過ぎでしょうか。

「あなたの目に映るものは、どんな音を響かせているのでしょう」
「私の耳に残る匂いは、あなたにも届いているのでしょうか」 
祈りにも似た想いを込めて中国支部はやっと開設に辿りつきました。
皆様方からの暖かいご支援とご指導をよろしくお願い致します。

日本トランスパーソナル学会中国支部・支部長
馬屋原 眞美子