対人関係療法とプロセスワーク ~解離とエナクトメント、トラウマを巡って~
※関係セミナー情報です。問い合わせ、申し込みは主催者まで※
10月11日(日)、12(月、祝)10:00~17:00
対人関係療法とプロセスワーク
~解離とエナクトメント、トラウマを巡って~
*初心者の方、一般の方のご参加を歓迎いたします。
*先着順です。
*このセミナーは、プロセスワーク研究会資格プログラムの正式単位となります。
1)プロセスワーク研究会では、ここ数年間、心理臨床上大変有益な『関係療法』に着目しています。
その中で、今回は「対人関係精神分析」を取り上げます。
対人関係精神分析は、
エーリッヒ・フロム、フリーダ・フロム-ライヒマン、ハリー・スタック・サリバン、クララ・トンプソンらによって創設された
ニューヨーク・ホワイト研究所で創始され、開花し、発展して来ています。
数ある『関係療法』の中では、「間主観的アプローチ」全般、トーマス・オグデンのクライン派的新精神分析が、
プロセスワークに近いところがありますが、
今回参照し、学び、料理を試みる「対人関係精神分析」には、プロセスワークとの、驚くほどの共通点があります。
2)治療や心理療法、回復のプロセスが困難だと言われている「解離」や「重度のトラウマ」を負った人への
取り組みを学ぶために、このセミナーでは、
対人関係精神分析が提案し、その取り扱いを得意とする『解離』と『エナクトメント』に着目します。
3)心の防衛(守り)の仕方で有名なものに精神分析の「抑圧」があります。
「抑圧」は、フロイトの精神分析はもちろん、ユングの分析心理学に見られる代表的防衛システムです。
が、プロセスワークの「1次プロセス&2次プロセス」という見方に発展した、
ユングの「第1人格&第2人格」という捉え方は、
(フロイトの「抑圧」ではなく)実は、ハリー・スタック・サリバンの『解離』という視座にそっくりであることは、
あまり知られていません。
このセミナーでは、プロセスワークの基本モデルを、サリバンたちの「解離」という視点から捉え返します。
4)ところで、「抑圧」は、『横』分裂、
一方、「解離」は、『縦』分裂と言われていることをご存知でしょうか?
「解離(かいり)」とは、いったい何を意味し、何を指すのでしょうか?
それは、「抑圧」とは、どう違うのでしょうか?
また、『乖離(かいり)』とは、何が異なるのでしょうか?
さらには、「スプリッティング(splitting、分割排除)」とは、いかに違うのでしょうか?
サリバンの「解離」と、『精神的トラウマ(心の外傷)による解離』には、相違はあるのでしょうか?
その辺り全般についても、このセミナーでは、基本からしっかりと学びます。
そのことによって、パーソナリティ障害水準や、トラウマへの理解が増すでしょう。
5)さて、対人関係精神分析の代表的臨床家フィリップ・ブロンバーグは、
「トラウマ」を『津波』に譬(たと)えた上で、
事故や事件などによる<大文字>の・いわゆる「トラウマ」と、
幼少期に、養育環境の中で誰もが多少は受ける『トラウマ』を<区別>しています。
そして、後者の「トラウマ」の、その後の人生における影響の大きさについて、
丁寧(ていねい)に、また詳細に分析し、取り組みを行っています。
それを参考にし、このセミナーでは、トラウマについても学びます。
6)「エナクトメント(enactment)」とは、何でしょうか?
ユング心理学や家族療法では、エナクトメントは、「(意識的な)実演化」と訳されますが、
対人関係療法におけるエナクトメントは、それとはまったく違うプロセスを指します。
それについてよく学び、実戦に活かしていこうとするのが、今回の講座の目的です。
7)ここでいう「エナクトメント」とは、「無意識的に行動や言葉に現れること・表現されてしまうこと」を言います。
それは、従来、「<無意識的、排出・排泄的>行動化(acting out、アクティング・アウト)」と呼ばれ、
マイナスに捕らえられてきました。
それでは、「エナクトメント」と「アクティング・アウト」の違いは、何でしょうか?
8)ヒントを少し書くと、「エナクトメント」は、「アクティング・アウト」に比べて、
ハッキリとしてい<ない>、より細やかで精妙な・微細な(一見マイナスの、
しかし)心身の癒しや回復にとって、クリエイティブで有益さを秘めたプロセスです。
また、「エナクトメント」とは、
「クライアントによって解離された部分は、セラピストによって体験される。
一方、クライアントの中で明白に体験されたものは、セラピストの中で解離される。
つまり、両者は、お互いに部分的に<しか>体験されていない」、という摩訶不思議な、
禅の公案のようなプロセスを言います。
が、その「エナクトメント」を把握することが、
解離やトラウマといった大変困難なプロセスの癒しおよび回復へ向けた
有意義で、現実的な第一歩となり得ます。
9)対人関係精神分析のドンネル・B. スターンは、
「解離とエナクトメントは、認めがたい自分のある側面を回避し、
その側面を<他人に押し付けること>、つまり『対人関係化』しようとする無意識的な防衛である。
それは、心理臨床の妨げになるが、その一方で、セラピストとクライアントの両方にとって、
自分の経験の自由や可能性を広げる<好機>ともなる」、と書いています。
このセミナーでは、「関係療法」の中の代表的なセラピーの1つである
「対人関係精神分析」に着目し、<関係療法>とは何かについてのエッセンス、
また、「解離」、「エナクトメント」、「トラウマ」について学び、取り組みます。
事例を参照し、丁寧に読み進めながら理解を深めていきます。
※心理療法の専門家の方、専門家を目指す方に加えて、
「初心者」、「一般の方」も、大歓迎させていただきます。
*このセミナーについてSNSや口コミなどを通じて、
お知り合いの方にご紹介していただければ幸いです。
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*今回のセミナーは、プロセスワーク研究会主催の資格プログラム正式単位となります。
日時: 10 月11日(日)、12(月、祝)10:00~17:00
開場:9:50
会場:都内(ご連絡をいただいた方に詳細をお知らせします)
講師:富士見ユキオ
認定プロセスワーカー、
トランスパーソナル&ホリスティック上級心理カウンセラー、
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
相続アドバイザー協議会認定会員
岸原千雅子
ミンデル夫妻認定プロセスワークのセカンド・トレーニング教師、
トランスパーソナル&ホリスティック上級心理カウンセラー、
臨床心理士、
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
相続アドバイザー協議会認定会員、
英国IFA認定アロマセラピスト
参加費:1日ご参加の場合:20,000円+消費税(8%)
2日間ご参加の場合:38,000円(2,000円の割引)+消費税(8%)
お問い合わせ先:プロセスワーク研究会
FAX:03-5570-2860
E-mail: