諸富から、あなたへのメッセージ
みなさん、こんにちは。会長の諸富祥彦です。
この度、『9つのライフ・レッスン 3・11で学んだ人生で一番大切なこと』という本を出版しました。トランスパーソナル学会の会員のみなさんにもぜひ伝えたいメッセージがたくさん入っている本ですので、ここで、この本の「はじめに」の一部を紹介させていただきます。私のホームページ(http://morotomi.net//)からも入手可能です。心が優しくなるイラストもたくさん入った「穏やかさ」をエッセンとした本です。ぜひ手にとってご覧ください。
『9つのライフ・レッスン 3・11で学んだ人生で一番大切なこと』(実務教育出版)「はじめに」より
多くの人が、今、こんな思いを抱き始めています。
「人生はいつ、突然、終わりがやってくるか、わからない」
「人生には、〝想定外〟の出来事がある。いつ突然、何かが起こって、これまでとはまったく違う人生になっても不思議ではない。何か、思いもかけないことが突然起こって〝いつかしたい〟と思っていた人生計画が、パーになってしまうかもしれない……」
二〇一一年三月一一日……あの日から、「人生の流れ」がどこか、根本的なところで、大きく変わり始めた……と感じている方が少なくありません。
「人生には、いつ、何が起きるかわからないこと」
「昨日まで〝当たり前〟だと思っていたことが、いつ突然、〝当たり前〟ではなくなるかもしれないこと」
このことを、この国に住んでいる多くの人が身に染みて感じ始めています。
実際、私たちは、次にいつ、どこで大地震が起きてもまったく不思議ではない、そんな国に住んでいるのです。その中で、賢明な方だけが気づき始めている、〝人生の真実〟があります。
それは、
私たち、無力な人間にできること。それはただ、「今、この瞬間」を心を込めて生きること。ただそれだけだ、ということ
このことです。
・・・(中略)・・・
あなたは、いかがでしょう。
いつ突然死が訪れても「これでよかった」と心の底から思うことができる、そんな毎日を今、生きていると自信を持って言えるでしょうか。
心の底から、そう思うことができる人は、すばらしい方です。
しかし、多くの方は、そう言い切れる自信はないのではないでしょうか。
私もそうです。そんな人生を生きていることができているかどうか、不安があります。
そしてその不安は、日々をつい、流されて生きてしまう人間の誰もが心のどこかで抱いている、当然の不安なのかもしれません。
3・11の大震災は、多くの人にとって、人生の真実に、自分の魂の深いところに触れる貴重な機会にもなりました。
私の知人の、「瞑想のピアニスト」ウォン・ウィンツアンさんはこう言いました。
「3・11の大震災のあと、少なくとも一ヵ月間は、この国全体が、大きな祈りの中に包まれていたよね」と。
ウォンさんのこの言葉は、胸にじーんと響くものがありました。
一人一人が悲しんでいた、祈っていた、のではありません。
この国全体が「大きな祈りと悲しみの中にいた」のです。
賢明な人とは、人生の出来事から学ぶことのできる人です。
もしあなたが賢明な人間であったなら、3・11の震災から学んだ、人生の大切なレッスンを――「死は、いつ突然襲ってくるかもしれない、ということ」を、そして、私たち無力な人間にできることは、「ただ、この一瞬一瞬を心を込めて生きること」「いつ突然、人生の終わりが訪れても、思い残しがないように、日々を生きていくこと」でしかない、ということを――このことを、胸に刻んで日々を生きておられると思います。
・・・(中略)・・・
この本で私は、次の「9つのライフ・レッスン」によって、「人生で一番大切なこと」をみなさんと共有していければと考えています。
ライフ・レッスン❶
「もし明日死んでしまうとしたら」……と、日々自分に問いかけながら生きていきなさい。「今日一日が人生最後の日」と思って日々を生きていくのです。
無力な存在である私たち人間にできる最大のことは、「日々、一瞬一瞬、心を込めて生きる」、ただそれだけなのですから。
一日の最後に、毎日「自分は、今日という時間を大切に生きることができたかどうか」振り返る時間を持ちましょう。
ライフ・レッスン❷
「いつかしたい」とずっと思っていたこと、「ずっとしたかったこと」は、先延ばしせず、今、しなさい。「そのうちやってみたい」と思っていたことがあれば、前倒ししてどんどん行なっていきなさい。
ライフ・レッスン❸
(1)「本当にしたいかどうかわからないこと」は「しない」と決める――「Not To Do リスト」(「これはもうしない、と決めたことのリスト」)をつくって本当にしたいかどうかよくわからないことは「しない」習慣をつくりましょう。したいかしたくないか、自分でもよくわからないことは、「しない」と決めましょう。そんなことのための無駄な時間は、あなたには残されていないのかもしれないのですから。
(2)「本当に大切かどうかわからない人」とは、「関わらない」と決める――しがらんでいる人間関係を、思い切って、バッサリ整理してみましょう。しがらみのために使う無駄な時間もエネルギーも、あなたには残されていないのかもしれないのですから。
ライフ・レッスン❹
あなたにとって大切な誰かに「いつか伝えたい」と思っていることがあったら、先延ばしするのはもうやめて、「今すぐ、伝えましょう」。その気持ちをその人に伝える機会は、二度とめぐってこなくなるのかもしれないのですから。
ライフ・レッスン❺
人生でもっとも大切なものは、「時間」です。そして時間の中でもっとも大切なものは、「大切な人とのふれあいの時間」です。なぜならそれは、この機会を逸してしまったら、二度と戻ってこないものだからです。
大切なあの人と、いつ突然、別れが訪れても思い残しがないように、この一瞬一瞬を、心を込めて、過ごすようにしましょう(例:仕事の予定よりも先に、「大切な人と過ごす時間」を手帳に書き込んでしまいましょう)。
ライフ・レッスン❻
自分の心と向き合う「ひとりの時間」を一日に五分でいいから、持ちましょう。
「自分が本当にしたいことは何なのか」「自分の人生に与えられた使命(ミッション)は何なのか」「これをせずには、死ねない」と思うことは何なのか、自分の心に問いかける時間を持ちましょう。
すべての人間は、この世に生まれ落ちるときに、その魂に固有のミッション(使命)を刻印されて、生まれ出てきているのです。
ライフ・レッスン❼
したくもない仕事のために「何よりも大切な時間」を使うのをやめにしましょう。たとえ、収入が下っても、「日々、魂が満たされる仕事」をしていくことが、「悔いの残らない人生」を生きていくための、もっとも大切な知恵です。
ライフ・レッスン❽
今、日本は、いつ経済の破綻が起きてもおかしくない状態にあります。都知事が、「日本はあと三年くらいで破綻する」と言ったのです。
いつハイパーインフレが起きて、これまで貯めてきたお金の価値がゼロになっても悔いの残らないよう、無目的に貯蓄するのはやめて、「今、本当にしたいこと」のために、お金を大切に使っていきましょう。
ライフ・レッスン❾
「これをしなくては、と思い立ったこと」があれば、二週間以内に必ず、ほんの小さなことでもいいから、始めましょう。二週間以内に何も始めない人は結局、いつまで経っても何もしない人、人生を変えることのできない人です。
この本を読まれたひとりでも多くの方に、「日々、一瞬一瞬を、心を込めて生きる」、その感覚を伝えることができれば、これ以上の喜びはありません。
また、この本の内容にもとづいて、自分の人生をみつめていくワークショップがおこなわれます。ぜひご参加ください。
「もし、明日死んでも悔いが残らない」…そんな「心の底から満たされた人生」をつくる!「自分」創造ワークショプ
2 0 1 2 年4月21日(土)10:00 ~ 17:15
22日(日)10:00 ~ 16:40
「いいこと」が次々起こる「幸運体質」になる!!偶然(シンクロニシティ)をチャンスに変える生き方
このワークショップでは、J.C.クランボルツの「プランド・ハップンスタンス・セオリー」やユングの「シンクロニシティ」、ヒルマンの「魂の心理学」、ミンデルのプロセスワークなどを体験的に学びながら、偶然の出来事や出会いを生かし人生を豊かにする「自分」
づくりの方法を学んでいきます。
充実した「幸せな人生」を創っていきたい方、これまでの人生をふりかえり「自分らしさ」を生かした人生を歩んでいきたい方、カウンセリング、教育、医療、人事、コーチング、キャリアアドバイザー、福祉など、「人の人生」にかかわる仕事や勉強をしている方にお勧めのワークショップです。
講 師 : 諸 富 祥 彦 明治大学文学部 教授、 臨床心理士
日本トランスパーソナル学会会長
場 所 : 都 内
参加費:28,000円
*1日のみ参加:16,000円
*アウエアネス会員の場合は2,000円引き(昨年までにアウエアネスに参加経験がある方のための特別割引制度)
*日本トランスパーソナル学会会員の場合は1,000円引きを致します。
お申し込み
気づきと学びの心理学研究会<アウエアネス>事務局
E-mail : FAX : 03-6893-6701
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1-1明治大学 14号館 諸富研究室内
ワークショップ情報:諸富祥彦HP( http://morotomi.net/)
① ご希望のワークショップ名② お名前 ③ 郵便番号・ご住所④ 連絡先(電話・FAX・メール等)⑤ 日本トランスパーソナル学会 会員である場合、 アウエアネスのワークショップに参加経験がある場合はその旨をご記入の上、メール、FAX、郵便のいずれかでお申込みください。