「関係性を中心としたライブ・スーパービジョン連続講座~関係性の魔法から対人援助職の基本を学ぶ~」
対人援助職において最も重要なことの一つは
関係性(対人関係)をいま・この場でどう捉えるかです。
それに最も貢献したのは新旧のフロイト派の精神分析です。
そこでは対人関係を「投影」「転移/反対(逆)転移」
「投影同一化(同一視)」「エナクトメント」
「間主観的感性」などといったパースペクティブ
から捉え直しています。
プロセスワークはこれに「ドリームアップ」
「ゴーストロール」といった重要な視点を
プラスしています。
上記の各観点や議論は小難しい机上の空論ではなく、
体験した者にとってはとてもリアルで「はっ」とさせられる、
深く納得させられる、また他者理解、自己理解にとって
大変有益なツールです。
例えば、セラピストが「カウンセリグに失敗した」と
内心思ったとしましょう。
これは個人(アトミズム、古典物理学)の立場からは
失敗かも知れませんが、
『関係性』のパースペクティブからは、
セラピストが「失敗した」という体験(こそ)が、
クライエントが(内心)抱え続けて来た
「失敗した、人生を後悔している」などの想い、傷つきに
深く共感/理解し始めるている(第一歩な)のかも
れないのです。
という意味では、関係性の観点からは「セラピストの失敗」は
成功です。いや、関係性の立場は、対人援助職における
失敗を失敗として留めず、一見マイナス(負)に
映った体験をどう活かすか、
意味を見出すかとという点に焦点を当てます。
そういった意味では関係性はプロセスワークのエッセンスを
体現した立場です。
一人で行なう瞑想やアートと異なり、対人援助職は
関係性(のチャンネル)を排他的に重視する必要があります。
関係性を中心としたセラピーは、また、関係性を
夢として捉えることを後押しします。
たとえば、セラピストの失敗体験はクライエントを
深く理解するために「関係性(という夢)」が
仕組んだ罠(笑)(のよう)です。
私たちの理性や自我ではどうしてもクライエントを
理解できない時があり、そうした意味ではセラピストの
失敗は必要不可欠です。
(なぜでしょう?それこそは関係性という夢を理解する肝
なおですが、それについてはこの講座を楽しみにして
下さい!)
私たちを罠にかける関係性は、まるで「魔法」です。
繰り返しますが、それは夢のようです。
セラピストが失敗するという悪夢や魔法は
クライエントの癒しには不可欠なのです。
セラピストは自らの失敗をクライエントの
利益のために活かす術を身につけなければ
なりません。
関係性を中心としたカウンセリングは、クライエント
だけでなく、何とセラピストをも常に「関係性
という場」におけるクライエントに仕立て上げる
とも言えるでしょう。
セラピストは関係の場の外における客観的な科学者の
立場に居ることは不可能です。
セラピストはクライエントのプロセスに常に
巻き込まれ、またセラピストはクライエントを
いつも絡めとります(勿論、無意識にです。無意識に、
であるため余計にやっかいです)。
両者とも同じ(関係性という)場の中にいますので、
そういった意味ではセラピストもセラピストである
と同時に、(繰り返しますが)「関係性」のクライエント
でもある、といった仮説が重要です。
これは量子論に基づいた見方ですね。
ところで、この時、関係性の場にいる両者
(クライエントとセラピスト)を俯瞰的に見る
アウェアネス(自覚/気づき)がさらに必要です。
このアウェアネスはクライエントーセラピスト
関係をいま・この場で見守っているという意味で、
「内なるスーパーバイザー」と呼べるでしょう!
ちなみにこのスーパーバイザーの目を身につける
ことができると、セラピストはクライエントの
中に、内なる/潜在的なセラピスト(または自己治癒力)
を発見し応援しやすくなります。
といった立場から、
「関係性を中心としたライブ・スーパービジョン連続講座」
が新たに始まります。
初心者にも十分に理解できるクラスです。中級者、
上級者にも満足いただけると思います。
みなさまのご参加をお待ちしています。
詳細
日時:10/14(木)~毎月、第2木曜日
19:00~20:50
回数:10回
人数:10名前後(先着順)
場所:赤坂
参加費:初めての方:105,000円
2回目以降の方:94,500円
講師:富士見ユキオ
お問い合わせ先:プロセスワーク研究会、
「臨床ホリスティック/トランスパーソナル
カウンセリング研究所」
fax:03-5570-2860
URL:www.fujimi.in
このクラスは「臨床ホリスティック/トランスパーソナル
カウンセラー養成講座」の単位となります。