『うしろ向きに馬に乗る』~プロセスワーク入門講座~

「うしろ向きに馬に乗る」は、
何を意味するでしょう?

それは、アメリカ先住民のある部族の
「トリックスター」の姿勢(メタスキル)。

そのトリックスターは、すべてを逆さまに
して行ない「あまのじゃく」である限り、
居場所を与えられ、その部族にいることが
許されます。

彼(彼女)の乗る馬は「前」に進みますが、
彼(彼女)は「うしろ」を向いて座って
います。

その姿勢とは、「この病気は大変だ」と
言いながらも、同時に「でもこれは何て
興味深いのだろう!」と言うこと。

苦しみに対して「嫌だ」と言って何を
試しても効果がないとき、苦しみに
「なるほど!」と言ってみること。

すると苦悩やトラブルが何か面白いものに
変化して、喜びにあふれ、笑いをこらえられ
切れなくなる、とミンデルは言います。

「うしろ向きに馬に乗る」は、
プロセスワーク最良のメタスキルの1つ
です。

このメタスキルに全編彩られた本書を
テキストに、毎回1章を読みながら、
プロセスワークの基礎ならびに応用に
ついて学びます。

まだ、若干名の方のご参加が可能
ですので、よろしければ是非ご参加下さい。

<内容>

毎回、
(1)1章ずつ読みます。
(2)その章と同じテーマのデモンストレーションまたはオープンシートを行ないます。
(3)そのテーマを2人1組みでエクササイズを試みます、

日時

毎月第2火曜日、19:00~20:50

場所:赤坂

参加費:44,500円(残り9回)、

(これまで連続講座のどれかに参加したことのある方にはさらに割引料金があります)

講師:富士見ユキオ

お問い合わせ先:FAX:03-5570-2860
E-mail:gdmwx113*ybb.ne.jp(*を@に変えてください)

紹介その2

ミンデルの「うしろ向き」のメタスキルは、
多くのスピリチュアルな伝統に通じます。

シュタイナー思想を長年実践してきた
M.エンデは、『モモ』で以下のように
書きました。

モモを追っていた灰色の男たちは
「時間の境界線ぎわ」に来ると、急に
進むことができなくなりました。

運転手はアクセルを踏み、車輪は悲鳴
を上げながら全速力で回転しますが、
車はさっぱり進みません。

速度を上げれば上げるほど、ますます
進まなくなります。

(つまり「前向き」のアプローチには
限界があるのです)

一方、モモは、カメの「カシオペア」の
甲羅に映し出された「うしろ向きに進め」
を目にして、実際にそうしてみます。

すると、何と不思議なことでしょう。

苦もなく「時間の境界線」を越える
ことができるではありませんか!

プロセスワークは「前向き」のアプローチに
限界があるとき、「境界線=エッジ」を
超えるために、「うしろ向き」のメタスキル
試みるのです。

紹介その3

ミンデルは「うしろ向き」の姿勢を
「異端」のアプローチと言いました。

それは「死が恐ろしい」と思うとき
「死は何かを教えてくれる」と
捉え返すことを意味します。

これはチベット「密教」の
チョギヤム・トゥルンパらの
「狂気の智慧」の系譜にあります。

「うしろ向き」のメタスキルは
「毒」を含んだものとも
考えられます。

ハチに刺されたアレルギー反応に
よって、死に瀕したことのある女性が、
セミナーに参加したことがありました。

セミナー中に彼女は再びハチに刺されて
しまい、パニックに陥ります。

「毒」が体中に回っている、と彼女は
叫びます。

このときミンデルは解毒ではなく、
毒そのものになることを提案します。

すると女性は、気が狂ったかのように
金切り声を上げ、叫び続けると、
数分後には、何とハチに刺されたこと
を忘れてしまったかのように
すっかりと落ち着きを取り戻した
のでした。

「毒」が薬になったのです。

「うしろ向き」は異端的であり、
密教的であり、狂気の智慧を授け、
薬をもたらしてくれるのです。

ミンデルの最良のテキスト
『うしろ向きに馬に乗る』に
基づいた入門連続基礎講座への
みなさまのご参加をお待ちしています!