東北支部セミナー「身体感覚を呼び覚ますリラクゼーション」のお知らせ

“ボディサイコセラピー”導入としてのセミナー

「 身体感覚を呼び覚ます リラクゼーション 」

】  平成21年11月 1日(日)13時 ~ 17時 (4時間)

仙台市 戦災復興記念館 和室

〒980-0804  仙台市青葉区大町二丁目12番1号 ℡ (022)263―6931

【 参加費 】 会員 3,000円  一般 4,000円

【 講 師 】 鈴 木 秀 一 ( 当学会東北支部役員 )

<講師プロフィール>

医療気功学 指導講師として、山形社会保険センターやNHK文化センター等のカルチャースクールで健康講座の講師を務める中で、身体に不調を訴える多くの方々が、じつは無意識なまま“こころ”にも大きな問題を抱えている実態に気づき、身体の内側で起きている“こころ”の流れを解明しようとカウンセリング心理学を学ぶ。

以後、宮城県内において中・高・大学のスクールカウンセラー、教育事務所専門カウンセラー、企業メンタルヘルス講師などを務めた後、現在は「立命館大学大学院応用人間科学研究科 対人援助学領域」で学びながら滋賀県内でスクール・ソーシャル・ワーカー、自立支援事業指導員などを務めている。

★ お申し込みは、メールnosasaki2002@yahoo.co.jp)または FAX(022-243-0281)にて「日本トランスパーソナル学会 東北支部事務局」佐々木までお知らせ下さい。

※ 注意 ご入金を確認させて戴いた時点で正式な受けつけとなります!

参加費(3,000円又は4,000円)を、下記にお振込願います。

銀行名口座番号: 七十七銀行 仙台原町支店 普通口座 5459192

口座名義    : 日本トランスパーソナル学会 東北支部

*****************************

【 東北支部主催セミナー 次回以降のお知らせと予告

現代は産業社会や学校教育という目に見えない文化の要請により、効率良く成果を出すことが追い求められる時代です。人々は社会や他者の期待に応えることに必死になるうち、個々の無意識にある欲求や感情をないがしろにするパターンを身につけ、大人や子どもの心身症や抑うつ状態が増え、自殺者は毎年3万人を超えているような状況になっています。忙しい時間の流れのなかで目先のことに追われて生きる人々は知性(大脳新皮質)に偏り過ぎ、知性と情動・感情(大脳辺縁系)のあいだに大きな分裂が起こり、生命エネルギー(脳幹)が滞りがちになっています。「現実(リアリティ)」 に触れられず、「自分が何を感じているかさえ分からない」 という人が非常に増えているのです。

トランスパーソナル心理学では、行きつ戻りつという螺旋を描きながらも大きな意味で、「プレ・パーソナル」 → 「パーソナル」 → 「トランスパーソナル」 というものをひとつの意識成長の指針にしています。身体を持つ一人の人間としてこの時代を生きる個々が、自分自身への実感がつかめない状態になっていることを受け止めた時、東北支部では、そこ(パーソナル)へのアプローチが必要ではないかと考えました。

また、2か月に1度実施している 【読書会】 では、『魂のアイデンティティ』 を読みながら、「プレ・パーソナル」 → 「パーソナル」 → 「トランスパーソナル」 への理論展開について共に考えていきます。「気づき」、「自覚」、「拘らない」、「手放す、放す」、「緩む」、そして 「防衛を超える」、「開く」、「プレゼンス」、「変性意識状態」 等は、「個を超えると言う、トランスパーソナルへのキーワードなのか?」 については、今後も深めていきたいテーマであると考えています。

上記の流れから、次年度(9月以降)における東北支部の活動では、「心とからだ」 に焦点を当てたセミナーとして 「ボディサイコセラピー」 を企画しています。

講師は、日本における “ボディ・サイコ・セラピー” の第一人者として、当学会の理事であり、JBI日本バランシング協会の代表でもある 「小原 仁 氏」 にお願いしました。12月12~13日(土・日)と、来年5月15~16日(土・日)との2回に分けて計4日間に渡る連続セミナーになります。(どちらか単独でも参加できます。)

なお、2回4日間にわたる “ボディサイコセラピー” の導入として、「身体感覚を呼び覚ますリラクゼーション」 を11月1日に実施することにします。このセミナーは、去る8月1日に行った 忘れていた身体感覚を取り戻す に続く内容です。

「忘れていた身体感覚を取り戻す」 および 「身体感覚を呼び覚ますリラクゼーション」 の受講により、12月・5月に行う “ボディ・サイコ・セラピー” では、より深い体験ができることと思います。皆さまお誘い合わせの上でのご参加をお待ちしております。前回参加された方はもちろん、今回が初めての方も大歓迎ですので、ぜひお気軽にご参加ください。

*****************************

<ボディサイコセラピーとは?>     JBI日本バランシング協会HPより

ボディサイコセラピーは有機的な体、姿勢、感覚を持った体を、おのおのの関係性をさぐりながら扱う、心理療法です。感情、姿勢、内面および外界にたいするあなた自身の見方を、自分、家族、コミュニティとの関連の中でさぐります。

体と魂は受胎の瞬間から、ともに同調しながら成長します。成長の過程で、自己と他者の相互関係が、性格形成、体の姿勢、内面の感性、自己と社会に対する認知、理解を決定していきます。教育が体におよぼす影響から、いろいろな態度がうまれます。子供は生きることの意味を、愛情を持った関係の中で育くみ、姿勢、動き、行動の中に表現していきます。意識の一貫した状態は、主に2人の人間の間で交わされる自己組織的で、意味を持つ相互関係の中で作られます。この関係がうまく行けば、私たちは快感、広がり、一貫性、そしてつながりを感じます。うまくいかない場合には不安、収縮,断絶などを体験します。 ボディサイコセラピーはからだ、感覚、認知のおのおのを、大脳皮質、皮質下と関連づけてあつかいます。ボディサイコセラピーでは、言葉、空想、自由連想、夢、トラウマの修復を統合的に扱い、自立と相互依存、自尊心、安心感を育てながら、自分の中にひそんでいる創造性を発揮します。

*****************************

ボディサイコセラピーには、バイオエナジェティックス、バイオダイナミックス、バイオシステミックス、バイオシンセシスなどがあります。

その中にあり、医学博士で精神科医、精神医学の立場から心身の結びつきにいち早く着目し、からだのエクササイズを用いたうつ治療等を実践したことで世界中に知られる 「アレクサンダー・ローエン」 の著書から、<からだからのアプローチ>について記載します。

<バイオエナジェティックス分析としての、アレクサンダー・ローエンについて>

ライヒは、「心とからだは同一のものであり、幼少期からの抑圧の蓄積でからだ(筋肉)が変容し、性格は、その過程で生物的、身体的に形成される」と言います。

ライヒの影響を色濃く受けながら独自の性格論を作り上げたローエンは、「感じていることを読むことができる目を養えば、からだは多くのことを教えてくれる」と言い、からだから性格を読む 「ボディリーディング」 へと発展させたのです。神経症のレベルを分裂質、口唇期性格、サイコパス(ナルシシズム性格)、マゾヒズム、男根ナルシシズム、ヒステリーに大きく分類し、それぞれの性格の特徴を身体的な特性も含めて説明しています。このことは、からだへのアプローチ、対人関係の作り方などに利用できます。

現在のローエンは、エネルギーワークと脚にある感情を体験する 「グラウンディング」 に焦点を当て、からだに起こるバイブレーションを重視し、それを 「大地と脚のコネクション」 と呼んでいます。

また、ローエンの方法は、セラピストとクライエントの 「関係性」 を出発点としています。その方法論・アプローチが人間を癒すのではなく、人間が人間を癒すという信念が、彼の実践の背後にあります。逆にその思いが、からだに触れることをタブーとしてきた精神医学の世界のなかで、彼に独自の道を歩ませたのかもしれません。

(参考・引用文献: 『からだは嘘をつかない うつ・不安・失感情、<からだ>からのアプローチ』 アレクサンダー・ローエン:著  国永史子:訳)