ユング的トランスパーソナル発達心理学入門
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11/25(金)19:00~20:50スタート 全10回
第1弾 連続講座「ユング的トランスパーソナル発達心理学入門」
*専門家の方および初心者の方、一般の方のご参加を歓迎いたします。
*遠方の方、またご出席が難しい方は、USBと資料の形でご購入いただけます。
1)プロとして心理カウンセリグを実践するならば、発達心理学的視点は絶対に必要です。
私たちはこれまで、マーガレット・マーラー、ダニエル・スターン、メラニー・クラインらの新精神分析的発達心理学や、ケン・ウイルバーやマイケル・ウオッシュバーンのトランスパーソナル発達心理学を、ご紹介してきました。
今回、ユング的発達心理学を、
トランスパーソナル発達心理学の視座を参照しながら、お伝えします。
2)あなたは、ユング心理学に、発達心理学があるのを知っていましたか?
(質問)「エッ?ないのですか?あるとばかり思っていました」
(答え)「あるのですが、ほとんどなかったことになっていました」
(質問)「どういう意味ですか?」
(答え)「日本にユング心理学を導入した河合隼雄先生や彼の友人で、日本のユング派に大きな影響を与えてきたジェームズ・ヒルマン氏たちが、発達心理学を肯定的にとらえていなかっていたため、ユング的発達心理学が、日本では広がりませんでした」
(質問)「なぜ肯定的でなかったのですか?」
(答え)「心(プシケー)や魂は、発達論では論じることができない、発達論が言うように、心や魂が直線的に成長するとは限らない、と彼らは考えたからです」
(質問)「心の動きや展開に、発達論のような指針・地図はいらないのでしょうか?」
(答え)「河合氏やヒルマンは、いらないと考えます。
また彼らは、発達心理学の視点は光が強すぎて、場合によっては、暗闇を好む魂を殺すと述べています。
河合先生のトランスパーソナル批判の一つも、発達的視点を取り入れたトランスパーソナル心理学の光の強さに関するものでした
(『宗教と科学の接点』を参照してください)。
(質問)「プロセスワークにも、発達心理学はない?」
(答え)「はい、ミンデルも自発的・タオ的プロセスを重んじ、発達心理学的発想を好まない傾向にあります」
「河合氏やヒルマンに話を戻すと、
彼らは、発達派ユング心理学や古典派ユング心理学は『自我ー自己』軸をもとに心(プシケー)をとらえる一方で、自分たちは、発達論ではとらえられない『魂』を軸に心を見ていく、と語っています」
(質問)「ユング心理学には、いろいろな流派があるのですね」
(答え)「そうです。魂派は、元型派ユング心理学と呼ばれます。それは、発達心理学を否定します」
(質問)「だから、日本では、ユング的発達心理学がないことになっていたのですね」
(答え)「それが一因になっていたと思います」
3)しかし、心理療法を実践の場で行うには、発達心理学が不可欠である、と私たちは考えます。
臨床の場面で実際に出会う精神病水準やパーソナリティ水準の理解には、発達の視点が必要だからです。
また、発達の考え方は、ユングの個性化の過程・自己実現のプロセスの大切な指針になります。
4)今日、世界中のユング派の80%は、発達派ユング心理学を実践しています。
理由は、心理セラピーの実践に役立つからです。
今回私たちは、そのユング派発達心理学を、トランスパーソナル発達心理学と比較検討しながら、学びます。
5)ユング的発達心理学の古典的名著は、
エーリッヒ・ノイマン著『意識の起源史』(紀伊国屋書店)です。
それは、発達派ユンギアンに、今も読み継がれている発達心理学の教科書です。
中身は深く、理解が困難な点がありますが、この講座では、かみ砕き、分かりやすい形で、そのエッセンスをお伝えします。
6)ユング的発達心理学、特にノイマンの心理学の特徴の一つは、発達を元型的、目的論的にとらえていることです。
元型的、目的論的な発達論とは、何でしょうか?それは、どういう意味でしょう?
7)この講座では、ユング的発達心理学を学びながら、ユングの重要な概念、「元型」、「目的論」、「象徴」、「神話的イメージ」、「コンステレーション」についても、よく理解することが可能です。
8)また、ユング的発達心理学と、新精神分析的発達心理学の違い、および両者の長所や利点と、短所や欠点を知ることができます。
それによって、従来の新精神分析的発達心理学に深みを持たすことができます。
また、今回学ぶユング的発達心理学を、より有益なものにできます。
9)特徴の二つ目は、自我や意識(化)を、大事にしている点です。
これは、私たちのカウンセリング姿勢に共通します。
クライアントの人の全体性を応援しようとすれば、魂やプロセスワークのドリーミング、二次プロセスなどと共に、自我を尊重することは不可欠です。
ユング心理学は、無意識や魂を敬う心理学と言われますが、ノイマンは、自我や意識(化)の重要性を繰り返し述べています。
彼は、ユングの個性化過程には、自我の発達成長なくしてはありえない、という、後にトランスパーソナル心理学に受け継がれる視点を、早くから強調していました。
10)特徴の三つ目を述べます。
それは、ノイマンが、男性性や父性を強調している点です。
ユング心理学は、女性性(アニマ)や母性に着目する心理学と言われています。
が、ノイマン的心理学は、男性性や父性も、重視します。
(注:男性性や父性は、男性や父とは異なります)
彼は、ウロボロス(自分の尾を噛み、呑み込んで輪になったヘビ)あるいは混沌(カオス)、または未分化な母子一体から自分と母、自分と対象、自分と世界を分化・分節化、切断する機能、すなわち男性性や父性を、自我に見て、大事にしています。
その男性性や父性による切断力・分節化力は、男性の自我だけでなく、女性の自我にも内在していて、意識の発達・成長には不可欠だと、考えています。
11)特徴の四つ目です。
ノイマンの発達論のユニークなところは、「自己(Self、セルフ)」だけでなく、自我にも、中心志向を見ている点です。
ユングのセルフが中心志向であることはよく知られていますが、その志向性が、自我にも備わっている、としたところが、ノイマンのオリジナリティです。
それは、サイコシンセシスや、インドのアートマンーブラフマン、また、マイケル・ウオッシュバーンの成熟した自我、そしてハインツ・コフートの(自我的)自己の考え方にに近い。
ノイマンの自我は、東洋的であり、神秘主義的です。
それは、ヒルマンたちが批判する西洋的(英雄的)自我とは、随分と異なります。
自我が、中心志向~バランスやまとまり・凝集性への志向~を持っていると考えると、それは、癒しにとても貢献する自我と言えます。
中心を志向する良質な自我つくりについても、発達の立場から、考えます。
12)もう1つ特徴を述べます。
それは、精神病水準やパーソナリティ障害水準を理解するうえで大変重要な、ウオッシュバーンが命名した「身体自我」の源流を、ノイマンに見ることができる点です。
それによって、プロセスワークのドリームボディや各ボディワーク・の身体への理解が進みます。
身体に関心がある方にも、有益となる内容をご用意しています。
13)この講座では、あなたの日々の暮らし、人生全般、心理療法、コーチング、ファシリテーション、コンサルティングに役立つ発達心理学について、ユング的発達心理学の立場から考え、取りくむものです。
発達心理学全般、トランスパーソナル心理学に関心のあるあなたのご参加も、お待ちしています。
*このセミナーについてSNSや口コミなどを通じて、お知り合いの方にご紹介していただければ幸いです。
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*遠方の方、またご出席が難しい方は、USBと資料という形で、この講座を、ご購入いただけます。
日時:第1回 11月25日(金)19:00~20:50
毎月第4金曜日19:00~20:50 計10回
開場:19:50
会場:港区赤坂富士見心理面接室
講師:富士見ユキオ
認定プロセスワーカー、
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
相続アドバイザー協議会認定会員、
ニューヨーク州立大学卒業(人類学部)、
米国トランスパーソナル心理学研究所に、日本人として初めて留学する。
MA(修士)。
岸原千雅子
ミンデル夫妻認定プロセスワーク セカンド・トレーニング教師、
臨床心理士、
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
相続アドバイザー協議会認定会員、
英国IFA認定アロマセラピスト、
お茶の水女子大学卒業(文教育学部)。
修士。
参加費:初めての方:125,000円+消費税(8%)
2回目の方:120,000円+消費税
3回目の方:115,000円+消費税
4回目の方:110,000円+消費税
5回目の方:95,000円+消費税
お問い合わせ先:インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
IPP(Institute of Professional Psychotherapy)
事務局(Administration Office)
Mail:
Fax:03-5570-2860
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《今後のセミナー日程》
・11月23日(水・祝)「強迫神経症を生きる~内なる強迫との取り組み~」
・12月23日(金・祝)24日(土)25日(日)年末集中3日間セミナー「4大関係療法を理解する」