20周年記念大会開催迫る!
その瞬間を見逃すな!

諸富 祥彦(本学会会長、明治大学文学部教授)

今年の大会は、学会史上、最も「濃密な大会」となるであろう。

これまでの学会大会は、2年に一度の祭典であることを意識しすぎて、外部ゲストを呼ぶなどして、空回りしていたのではないか、トランスパーソナル心理学をふだんやっている仲間だけでじゅうぶんエキサイティングなのに――こんな反省に立って、今年度の大会では、外部ゲストはあまり呼ばず、ふだんからトランスパーソナル心理学にアイデンティティを抱いている者で、集中力の高い学会にしました。

1995年の発足以来、20年が経ちますが、私は、次の大会がもっとも純粋性と濃度の高い大会になる予感がしています!

トランスパーソナルとは『個を超えていく』精神の営み。『今の自分』から『新しい自分』へと絶えず越えて出ていく連続的な『自己変容』、『自己超出』の営みです。その神の営みは、精神の高みへと、スピリチュアリティへとつながっていきます。

『スピリチュアリティ』とは何か。その本質はどこにあるのか。
本大会では『スピリチュアリティ』という言葉で名指しされる精神の営みを、その根源に向かって問うていきます。孤独にさまよう現代人が新たな生き方を求めていく道標となることでしょう。

日本トランスパーソナル学会20周年記念大会

【日時】
2014年9月13日(土)13:00-17:00
    9月14日(日)9:00-18:00

【会場】
明治大学駿河台校舎リバティホール他(東京・御茶ノ水)

内容を紹介しましょう。

まず、1日目のオープニングトークでは私、諸富祥彦(明治大学文学部教授)が、「二つの異なる次元?健康とスピリチュアリティ」と題してお話します。

私たちの人生は、「健康なバランスのとれた生き方か? 魂が満たされた、しかし時として、病というリスクにさらされた生き方か?」が問われているところがあります。スピリチュアリティを健康と直結させて考える安直さに異議を申し立てることで、スピリチュアルな生き方とは何かを問います。

次に、富士見ユキオさん(認定プロセスワーカー、臨床心理士)のワークショップです。大きなホールで、アドリブの、真剣な深いセラピィを公開でおこなってくださいます。この場に居合わせた人にしか体験できない、濃密な瞬間が到来することでしょう。

富士見ユキオさんと、岸原千雅子さん(アーニー&エイミー認定セカンドトレーニング教師、臨床心理士)の対談、「トランスパーソナル&ホリスティック~神秘主義的心理療法の実践」が続きます。
トランスパーソナルとホリスティックの交差点はどこに?
「神秘主義的心理療法」とは何か?ゾクゾクしますね!

1日目のラストは、学会の常任理事である、本大会実行委員長で教師の辰巳裕介さん、ヒーラーのトムソンさん、セラピストの椿里誉さん、教師の笠置浩史さんによる「スピリチュアリティの原点」を問う座談会と、会員全員でのシェアリング(分かち合い)です。

司会は、プロセスワークのセラピストで臨床心理士の松村憲さん。
みなで、「スピリチュアリティの原点」について思いを共有し、深めていきましょう。

大会2日目の午前中は、会員のみなさまによるプレゼンテーション(分科会発表)。
そして、本学会顧問で、最近は、テレビ「ごきげんよう」にも出演されているティム・マクリーンさん(有限会社シープラスエフ研究所 代表取締役) 高岡よし子(有限会社シープラスエフ研究所取締役)さんによる 「バイロン・ケイティ・ワーク映画上映とティム・マクリーンによる解説」。
今話題のバイロン・ケイティ・ワークの実際を実地に学ぶことができます!

そして、河野秀海さん(一般社団法人 森になる 代表理事、浄土宗僧侶)と橋爪謙一郎さん(グリーフ・カウンセラー)による 講演:「森になる」。
私たちの生きるという営みについて見つめ直す機会になるはずです。

そして、鏡リュウジさん(心理占星術研究家、平安女学院大学客員教授)と、若松 英輔さん(批評家、「三田文学」編集長)によるスピリチュアリティの原点を問い直すシャープな討議。

ラストは、石川勇一さん(相模女子大学人間社会学部教授、臨床心理士) による講演「ダンマ(真理)に至る道を求めて~修験道・アマゾンシャーマニズ ム・上座部仏教の修行体験から~」。
実際にさまざまな修業をみずから積んでこられた石川先生にしか話せない、リアルなお話がうかがえるはずです。
いかがですか?

やはりこれは「濃密」です!
この瞬間を見逃すわけにはいかないはずです。