2024年8月25日「”憧れるのをやめましょう” ~自分らしく豊かに生きる『抑うつポジション』の極意~」
*関係セミナー情報です。問い合わせ申込みは主催者まで*
「”憧れるのをやめましょう”
~自分らしく豊かに生きる『抑うつポジション』の極意~」
開催日:8月25日(日)10:00~17:00
開催方法:zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)
ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからの
オンラインでの受講が可能です。
当日ご参加できない方も、あるいはセミナー終了後でも、
音声&資料データのダウンロード、あるいは
USB(音声データ)&資料をお送り(お渡し)する形で、
セミナー内容をご購入いただけます。
*下記フォームからお申し込みいただけます。
クリックしてご活用ください。
*zoomオンラインでのご参加を希望される方には、事前に
テキストをpdfファイルでご送付いたします。
その場合はお申し込みを8月23日(金)までにお済ませください。
*その他お問い合わせ・お申込みは、以下にお願いします。
Mail:
Fax:03-5570-2860
1)「憧れるのをやめましょう!」
これは、2023年WBC決勝戦の前に、大谷翔平選手が、
チームメイトに伝えた言葉です。
「憧れるのをやめましょう」は、実はセラピーに
とっても、大変重要なテーマです。
なぜなら、それは、私たちが健康な主体を育成する
うえで、不可欠だからです。
私たちが素面(しらふ)で、手ごたえや現実感、
自己一致感のある日々を過ごすうえで、欠かせない
ポイントであるためです。
「自分軸」を築くために、必要だからです。
2)自己心理学の創始者H.コフートは、
私たちが健康な主体性を確立するうえで、
憧れを持つことのできる対象、すなわち
「理想化対象」が不可欠だ、と考えました。
理想化対象は「父性的」なもので、「北極星」
などにたとえられます。
北極星のように行く先を照らす、指針や目指すべき
ものがあってこそ、私たちの健康な主体性が育つ、
というのです。
(注:父性は父親だけが持っているものでは
ありません。
女性・男性を問わず、その性質の種は、誰にでも
備わっています。
一方で、父性の欠落した父親は少なくありません)
3)健康な主体(=「私」)の土台は、子ども時代に
築かれますが、理想化対象イメージを担ってくれる
親/大人がいない、あるいは、いたとしても質が
良くないと、私たちの主体性の土台は、弱かったり、
もろかったり、傷ついたりしかねません。
土台の脆弱な人は、それを補うために、「極端」な
理想化対象を心にイメージし、その極端なイメージ
を、「誰か/他者」におっかぶせる(=投影する)
ということを、たびたびします。
4)セラピーでよく起きる転移(セラピストへの
投影)に、セラピストの「神格化」があります。
この場合、クライエントは極端な理想イメージを、
セラピストに重ねています。
そこには、クライエントの子ども時代に、
心から尊敬できる理想的な大人がいなかったため、
セラピストに極端な理想化イメージを重ねずに
いられない、ということがあったりします。
あるいは、一応その大人はいたけれど、何らかの
理由でその人を喪失して、心にトラウマ(傷つき)
を負っている。
その傷つきを補うために、セラピストを神格化して
いる場合もあります。
5)あなたは、理想化できる大人のいないことが、
心の主体性の土台作りのトラウマになることを、
ご存知ですか?
心の土台は、幼少期の母親との関係で育成される
と思われがちです。
それは間違いではありません。しかしその一方で、
理想化される大人、父性、北極星の欠如も、
心の傷つきや脆弱さにつながります。
6)子どもは、理想的な人に、自分の人生(の方向性)
を導いてもらいたいという欲求を、心に抱きます。
それがかなわず、心に傷を抱えたクライエントが、
神格化できるセラピストに「味方」になってもらい、
「安心・安全」を提供してもらいたい、
という切なる思いを潜伏させていたりします。
「神イメージ」に、100%の承認をもらったり、
絶対的な保障を得たりすることを、渇望するため
です。
7)コフートによると、理想化対象あるいは北極星
のないクライエントは、人生に「目標、目的、意味」
を抱くことができません。
そうしたクライエントとのセラピーでは、
セラピストには、クライエントから向けられる、
クライエントが望む通りの極端な理想化イメージ
(=転移)を、一定期間、「あえて」引き受けること、
その度量や寛容さが求められます。
8)が、セラピーが進展し、クライエントに力が
つくと、抱いていた理想化イメージは、
幻想/妄想に過ぎなかった、とわかる瞬間が、
「必ず」やって来ます。
それを、コフートは「変容性内在化」、
M.クラインは「抑うつポジション」、
D.W.ウィニコットは「脱錯覚/脱幻想」、と
呼びました。
そこで明らかになるのは、
(a)セラピストは、理想的なイメージとは異なる、
(単なる)人間に過ぎない、という気づきです。
また、
(b)理想的イメージは、主体性の土台の脆弱さを
カバーする補償的役割を担っていたとはいえ、
『そのイメージ自体』が、幻想、妄想、錯覚、
絵にかいた餅(もち)であった、という洞察です。
9)(a)や(b)の経験を通じて、私たちは、
「憧れるのをやめましょう」の、
心理学的意味を、把握することができます。
それは、極端な理想的イメージを、《喪失》する
瞬間です。
しかし、《喪失》は、理想的イメージのエッセンスを、
「ほどよく/適切に」、心に《消化、吸収し、内面化》
する機会でもあります。
それは、私たちの主体性に背骨をもたらし、
心の健康な土台を育成します。
心に縦次元が生まれ、しっかりと大地に根を張り、
伸びて成長していく軸となります。
10)が、そのプロセスには、衝撃や驚愕、
痛み/悼み、悲しみ/哀しみが、伴います。
理想イメージ、すなわち幻想や妄想がはがれて、
現実や真実に目が開かれる体験、
醒めて素面になる経験は、大変な苦痛を伴います。
W.ビオンは、それを「破局/破滅の瞬間」と称し、
フェミニストでユング派のポリーヤング・エイゼン
ドラスは「健康なトラウマ体験」と述べました。
11)苦痛を伴う目覚め(waking up)を回避する人
は、誰か/相手に「憧れ」続けます。
なぜなら、現実、真実を見ることに耐えられない
からです。
素面になるのに不可欠な、健康な主体性が、
十分に育っていないためです。
12)すると、自分の極端な理想的イメージを
かなえてくれない相手(側)を、ディスったり、
なじったり、見下したり、否定したりします。
たとえば、
セラピストは、自分の思っていた
「先生(グル、師匠)イメージ」とは違った、
彼女は、自分の期待していた「カワイイお姫様」
ではなかった、騙された、
彼は、「王子様」のはずだったのに、裏切られた、
せっかく産んだ子どもは、「ハズレ」だった、
などと他罰的になります。
13)自分の持つ極端なイメージ=「幻想、妄想」や、
極端な理想イメージを抱く自分の「心の未熟さ」に
目を向けるのではなく、相手(側)に責任を
転嫁(てんか)します。
その背景には、他人をディスる『過酷な超自我』
が潜みます。
その過酷な超自我は、他人だけでなく、実は、
「自分自身」をもたびたびなじり、見下し、
否定します。
そのため、たびたび深く落ち込みます。
極端な理想化は、「憧れ」と、
(憧れのかなわないことによる)「落ち込み」とを、
繰り返し、経験させます。
憧れと落ち込みは、共に大変リアルな経験ですが、
両方とも現実を見(られ)ない、幻想/妄想から
くるものです。
(どういうことか、セミナーでお伝えします)
14)芸事、職人、武道の世界には
「守破離(しゅはり)」という言葉があります。
修行における、師匠や流派の教えおよび型
(これらは北極星ですが)を①「守る」時期、
その教えや型を②「破る」時期、
教えや型から③「離れる」時期、の3段階
を指した言葉です。
「憧れる」をやめ(られ)ない人は、「破る」こと、
そして特に「離れる」ことは、できません。
「憧れ」(=師匠や流派の教えや型)を、
「守る」だけです。
こうすると、「技術」は磨かれても、「心」は
成長せず、修行が行き詰ってしまいます。
健康な心または健康な主体性=「自分軸」が、
確立されていないためです。
15)技術は身についている一方で、心が成長して
いないと、(自ら、無意識裡に)「破」や「離」を
回避したり、拒絶したりしかねません。
また、たとえば成功したいと願いながら、
相手を憧れ、リスペクトし過ぎると、
能力の発揮を、自ら抑制/抑圧しかねません。
その点を、大谷選手は、チームメイトに警告した
のだと思います。
「技術力は十分にあるのだから、アメリカ人
大リーガーに憧れることで、へりくだったり、
自分の能力を抑えることをしないようにしよう。
そうではなく、その相手を超えて上を目指そう。
自分たちらしく力を発揮しよう!」
と伝えることで、仲間を鼓舞し、励ましたのだと
思います。
16)「憧れる」のはやめ、師匠や流派の教えと型を
「破り」「離れる」ことは、野球だけでなく、
セラピー、コーチング、コンサルティングなどの
領域で、私たちが真に腕を磨き、腕を上げるための
重要な鍵です。
あなたは、本当の実力を身につけたいですか?
その鍵は、あなたの健康な主体性の育成です。
17)健康な主体は、あなたが、あなたのパートナーを、
素面で、ありのまま見るのを後押しします。
その時あなたは、あなたのパートナーに無意識的に
向けていた極端な自分の見方(=投影)や、
その投影を行っていた自分の姿が見え始めるでしょう。
この心の経験は、あなたとパートナーとが、
(幻想/妄想をベースとするのではない)
現実に根差した、素面で豊かな関係を築くのを
可能にします。
あなたと子どもや家族、友人、知人との関係も、
良好になるでしょう。
18)その時、あなたの人生の目的、目標、意味も
明らかになるでしょう。
なぜならあなたの内面に、質のいい「父性」が
育ち始めているからです。
その糸口が、「憧れるのをやめること」へのまなざし
です。
19)セミナーでは「”憧れるのはやめましょう”
~自分らしく豊かに生きる『抑うつポジション』
の極意~」にご関心のあるセラピスト、
カウンセラー、コーチ、ケースワーカー、医師、
看護師、保健師、ボディワーカー、コンサルタント、
ファミリービジネスの専門家の方、そして一般の方、
初心者の方のご参加をお待ちしています。
当日セミナーにご参加できない方は、USBと資料の形で
セミナー内容をご購入いただけます。
☆データのダウンロードにて、音声&資料を
ご購入いただくことも可能です。
*SNSなどを通じて、お知り合いの方に、
このセミナーをご紹介いただけると幸いです。
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日時:8月25日(日)10:00~17:00
開場:9:50
開催方法:zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)
ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからの
オンラインでの受講が可能です。
(zoomオンラインでの当日ご参加を希望される場合は、
事前にpdfファイルにて資料をお送りしますので、
8月23日(金)までにお申し込みください)
講師:
富士見ユキオ
開業カウンセラーとして、34年目。
夫婦セラピスト、ファミリーセラピスト
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
ニューヨーク州立大学卒業(人類学部)
米国トランスパーソナル心理学研究所に、
日本人として初めて留学する。MA(修士)
認定プロセスワーカー
(日本にプロセスワークを紹介、導入する)
岸原千雅子
臨床心理士、公認心理師
「アルケミア」こころとからだの相談室代表
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
英国IFA認定アロマセラピスト
お茶の水女子大学卒業(文教育学部)
認定プロセスワーク2ndトレーニング教師
日本ホリスティック医学協会顧問
日本トランスパーソナル学会理事
参加費:20,000円+消費税(10%)
*当日ご参加できない方向けに、セミナー終了後でも、
USB&資料の郵送にて、あるいはデータのダウンロードにて、
セミナー内容を販売しています。
USB(音声データ)&資料購入の場合は、郵送費込で1,800円プラス、
ダウンロード(音声&資料データ)の場合は手数料(500円)のみのプラスで、
ご提供いたします。
*下記フォームからお申し込みいただけます。
クリックしてご活用ください。
お問い合わせ・お申込み先 :
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
(IPP)事務局
Mail:info@ipp.tokyo
Mail:
Fax:03-5570-2860
☆このメルマガを、お知り合いの方にご紹介いただければ幸いです。
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《今後のセミナー日程ご案内》
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10月27日(日)
11月24日(日)
12月29日(日)
2025年 1月26日(日)
同 2月23日(日)
同 3月30日(日)
《開催中の連続講座・ご案内》
「虹の身体と関係性~相互調律的ウェルビーイングの実現」
3月22日(金)19時スタート!
毎月第4金曜日 19:00~20:50、全10回
(第6回 8月23日(金)からのご参加も歓迎します)
今回の連続講座では、虹の身体を意識的(コンシャス)に
生きる技術を学びます。
特に「相互運動性」にも着目し、虹の身体全体を
見ていす。
関係性における気調律、相互運動的身体経験が
うまく進むと、それだけで元気や喜びが湧き上がり、
ウェルビーイング(健康と幸せ)が向上します。
体験的ワークもご用意し、ご参加をお待ちしております。
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およびデータのダウンロードにてご購入いただけます。
(詳細は、お問い合わせください)