「虹のオープンフォーラム」
新連続講座!
「虹のオープンフォーラム」(9月14日(土)スタート)
<ポジション・トーク(ランク・トーク)>
1)「プロセスワークのオープンフォーラム」連続講座を、
より良質なものにするために、
この数年間で、私たちが最も着目し、
心理セラピーの実践や幾つかの論文で活用してきた
「ポジション・トーク(position talk)」の観点/切り口を
このクラスでご紹介します。
2)ポジショントークは、経済分野で生まれた言葉ですが、
自分のよって立つポジション(立ち位置/立場/立脚点)」を
明らかに「しない」まま、
自分の利益/利得のために
有利にトーク(talk、語り、言説、思い、意見)を(巧妙に)進める術です。
3)わかりやすい例で言うと
(A)経済学者が「ある株式」を事前に購入しておいて、
「その株」を雑誌や書籍やTVやネットなどのメディアを使って、
「その株を購入すれば、あなたも儲かる!」と推奨し、
私たちが購入するような(巧妙に煽る)、トークを行ったとします。
(B)たくさんの人が、「その株」を買い始めると、「その株式」の値段は「上昇」します。
(C)上昇した時点で、その経済学者は「その株」をいち早く「売り抜け」ます。
(D)結果、その経済学者は先程の「トーク」によって、「儲け」を確定します。
自分の立ち位置(「その株」を『すでに買っていたというポジション』)を
(決して)明らかにせずに、
「トーク」を行い、
みんなに買わせて、
『自分』の「利益」を得(ようとす)る語りを、「ポジショントーク」と言います。
4)「ポジショントーク」の見方/切り口からすると、ポジショントークでない
(自分の利益を度外視した)トークは『絶対に、あり(得)ません』。
私のトークも「ポジショントーク」です。
「ポジショントーク」は、
ポストモダンの「相対主義」と、
量子力学の、
「トーカー(talker)、語り手、話しをしているまさにその人」は、
既存の文脈の「外」に出ることはできない、
つまり文脈の「内」にいる(という考え)、
にもかかわらず、
「トーカー」は、自分が文脈の「内」にいること/自分のポジションを
明らかにしない/ずるい、
というところから生まれた「見抜き」のためのパースペクティブです。
「ポジショントーク」は、古典物理学、近代科学や医学、カウンセリング、教育
などで信じられている、「客観性」、「中立性」、「公平性」、
神のような「絶対的視点」を否定します。
科学者、医者、カウンセラー、教師の
「ポジション(立場/立ち位置/立脚点)」も、
その「トーク(語り)」も、「主観的/間主観的」で、
『必ず』「ポジショントークである」、という前提に立っています。
5)「ポジショントーク」は、
そうした各「語り手」の「利害/損得/ソロバン/打算」は何か、を
見抜く観点/見方/切り口です。
それは、「王様は裸だ」、
「きれいごとを言っても、その背景には、何らかの利害や打算があるだろう」という
批判精神/疑念精神(それらは、近代哲学の精神の中核です)に根差しています。
6)ありとあらゆる心理セラピー、カウンセリング、コーチング、ファシリテーションの理論、
大学の先生の論述、新聞、雑誌、企業や政府の見解など全てが
(絶対に/必ず)ポジショントークです。
*そして、「ポジショントーク」は、
プロセスワーク的には「ランク・トーク(rank talk)」でもあります。
ポジションやランクを明らかにすると/ばらしてしまうと、
「権威が失墜(しっつい)しかねませんし、
損をしかねません(既得権益を失いかねません)」。
だから、
あざとさからか/ずるさからか/損得からか/
既得権益を守るためか/計算高さからか/無意識だからか、
ポジションをはっきりさせない人/させない組織が、多いと思います。
7)「虹のオープン・フォーラム」は、
「ポジショントーク」と、その『見抜き方』について
しっかりと繰り返しトレーニングします。
それは、私たちを、眠りや各洗脳から「目覚め(wake up)」させてくれます。
「目覚め」は、禅、ゾクチェン、クリシュナムルティ、グルジェフといった
神秘主義の核心です。
このクラスは、そうした神秘主義のラインの末端にあります。
またそれは、みなさんの日々の生活、職業、
セラピー、コーチング、ファシリテーション、コンサルティングといった
対人援助職に、多大な利益をもらたすでしょう。
8)さて、オープンフォーラムやワールドワークでは、
さまざまなロールが浮上しますが、
各ロールには、「(必ず)ポジション」が伴っています。
そして、各ロールの語りは、「必ず、ポジショントーク」です!
(マジョリティ/多数派のトークも、
また、マイノリティ/少数派のトークも、利害のからんだポジショントークです)
そこには、物理的、心理的、魂的、スピリチュアルな、
「多次元」的利害/損得が、からんでいます。
そうしたことを抜きには
(そうした「あざとい面」/「きれいごとの背景にある点」にも着目しないことには)、
オープンフォーラムに上手くなることも、
オープンフォーラムやワールドワークの
良質な&実践的なファシリテーターになることもできません。
このクラスでは、そうした点を直視しながら進めていきます。
今回の講座では、多次元的「ポジショントーク」、
多層的利害を認め、受け入れたところから、
つまり「大人(=多次元性/レインボーの受容/容認)」の
「オープンフォーラム」を志します。
*プロセスワークの虹のオープン・フォーラムに関心のある
初心者の方、一般の方をはじめ、みなさまのご参加をお待ちしています。
<参考書>アーノルド・ミンデル著
①『ディープデモクラシー』(つい先日、春秋社から発売されました)
②『ワールドワーク~プロセスワークのチーム・組織・コミュニティ療法~』
(9月に、誠信書房より出版予定)
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日時:毎月第2土曜日 19:00~20:50
第1回は、9月14日(土)
講師:富士見ユキオ(認定プロセスワーカー)
岸原千雅子(プロセスワークの認定セカンド・トレーニング・ティーチャー)
会場:港区赤坂
参加費:99,500円(初めての方)
94,500円(2回目の方)
89,500円(3回目以降の方)
84,500円(5回目以降の方)
先着順ですので、参加を希望される方は、お早めにご連絡ください。
お問い合わせ先:プロセスワーク研究会
FAX:03-5570-2860
E-mail:
URL:www.fujimi.in