「病態水準/健康次元とプロセスワーク ~カウンセリング、コーチング、コンサルティングの 要の「見立て」について、心理療法から学ぶ~」セミナー
3月20日(日)プロセスワーク・セミナー
「病態水準/健康次元とプロセスワーク
~カウンセリング、コーチング、コンサルティングの
要の「見立て」について、心理療法から学ぶ~」セミナー
神経症の治療のために生まれたフロイトの精神分析は
抑圧のアン・カバリング(un-covering、cover/蓋を、
un/はずすこと)、つまり暴露療法、あるいは
ブレークスルー(break-through)法を目指しました。
しかし、ブレークスルー法は統合失調症次元のテーマ
には大変危険です。
フロイトの弟子のP.フェダーンは、精神病圏の治療には
神経症のセラピーと違って(真逆で)、
抑圧を解除するのではなく、患者が抑圧することができる
ようにサポートすること、つまりカバリング(covering)、
蓋をすることができるように応援することが不可欠である、
と述べました。
もし、統合失調症圏のクライエントの人にブレークスルー法
を試みたならば、クライエントに妄想が始まったり、
妄想や幻聴が強化されてしまいかねません。
つまり、クライエントの病態水準/健康次元を考慮に
入れない技法は臨床現場では役に立たなかったり、
危険なことがままあります。
これは一見、、技法に見えない単なる「傾聴」にも言えます。
重い人各障害次元や精神病圏のテーマに、無自覚に
傾聴を試みると、心の病理が悪化することが少なく
ありません。
ですので、プロセスワーク、トランスパーソナル心理療法、
カウンせリング、コーチング、コンサルティングを学ぶには、
病態水準/健康次元について勉強しておくことは不可欠
です。
心理療法、ボディワーク、コーチングには各流派が
ありますが、病態水準/健康次元とは関係なく、
どの水準にも、誰にでもそのまま有効であるスパーマンの
ような、完璧なセラピーはありません。
プロセスワークも例外ではありません。
私たちは技法や各療法が主張する万能感から脱却して、
病態水準/健康次元について真摯に/誠実に
学ぶ必要があります。
『甘えの構造』で有名な土居健郎はかつて「わかる」と
いう単純なことが、病態水準によって以下のように
違って理解される/誤解されると述べました。
「わかられている(分裂病圏)」
「わかりっこない(躁鬱病圏)」
「わかっている(パラノイア圏)」
「わかってほしい(神経症圏)」
「わかられたくない(精神病質圏)」
「わかる」ということが、病態圏/健康次元によって
こんなにも異なってくるのです/異なってしまうのです!
セラピストは、自分が中立/客観的であれば
クライエントをあるがまま理解できると思いがちですが、
それはクライエントが自分(セラピスト)と同じように
物事や内的世界を理解する/理解している、
という自分勝手な(セラピスト勝手な<笑>)思い込みを
前提にしている/疑っていないからです。
クライエントを理解するには、クライエントの目線、
立ち位置から事象や内面を見て、感じて、触れて、
体験して・・・いく必要があります。
病態水準というと、クライエントを偏見から、あるいは
上から目線で見る/診断すると思われがちですが、
それとは全く逆に、クライエントとの地平から世界を捉える
工夫として大変有益です。
それは「ランク」と同様、臨床的プロセスワークが
クライエント理解に多いに活用している点です。
このセミナーでは、「神経症、人格障害、統合失調症」水準
とそれぞれの次元に見合った取り組み方/技法について、
プロセスワークの立場から基本を学びます。
初心者を初め、みなさまのご参加を心からお待ちしています。
日時:2011年 3月20日(日) 10:00~17:00(9:50開場)
講師:富士見ユキオ
会場:都 内
参加費:21,000円(税込)/1回
(セミナー当日、会場にてお支払いください)
お問い合わせ先:プロセスワーク研究会
FAX:03-5570-2860
E-mail:
URL:www.fujimi.in