【特別投稿】「無意識レベルでのカウンセリングの重要性」

特別投稿
「無意識レベルでのカウンセリングの重要性」
大鶴 和江(本学会会員)

■トランスパーソナル心理学との出会い
私は沖縄にてカウンセラーとして起業独立して今年で 5 年目になります。

最初はヒーリングを生業としていましたが、徐々に心の問題の重要さを痛切に感じ始め、心理療法を学び、カウンセリング + ヒーリングという形にシフトしてきました。じつは私は心理学を大学などで学んだわけではありませんでしたので、たくさんの心理系の本を読み、自分なりの研究を重ねていたところで、「スピリチュアル心理学」という本に出会いました。

その本がきっかけで、トランスパーソナル心理学の存在を知りました。この本に出会えて、自分がいままで漠然と考えていた、心と身体と魂の三位一体が健康の定義であるとし、霊性を重んじていることに心の底から深く同意し、感激しました。そして個を超える存在としての全体性のつながりの中にある自分というものをさらに意識し始めたのもこの頃からです。

それからの自分の活動は、心理学に加えて NLPとスピリチュアリティ、そして成功哲学を加えた考え方をベースに、職場や地域、家庭でのメンタルヘルスの向上を目指した活動を続けてきました。

■ NLP 心理学講座の誕生
そして、2008 年からは自分の四年間のカウンセリング実践の中から得たエッセンスを中心に、心理療法 +NLP+ スピリチュアル + 成功哲学を加えて総合的に学ぶ講座「NLP 心理学講座」をシリーズで沖縄・東京にて開催しています。

目的として、まず、現代社会の複雑化に伴う精神的な問題を抱える人の増加と、それを解決するためのカウンセラーの絶対数が不足していると感じていること。しかも、問題に対して効果的に短期間での解決というニーズに応えること。そのためには、カウンセラー養成に限らず普通に職場におけるメンタルケアのできる人を育成していくことで、うつによる自殺等を未然に防ぐことができ、なおかつ職場そのものが良い循環を生み活性化していくことができると考えています。特に沖縄という場所は地域的にもユタ文化がさかんなところでもあり、心の問題が霊的な問題として捉えられてしまい、解決が遅れて薬物依存に陥るケースをたくさん見ており、民間のカウンセラーがもっと活躍できるようにできたらこのような状況はもっと改善されると見ております。そのためにも民間の優秀なカウンセラーやセラピストをたくさん輩出したいという思いもあってこの講座は誕生しました。

■無意識レベルでは何が起こっているのか ?
2008 年は東京講座と沖縄講座を開催し、先日無事終了しました。

私の講座では心理学と心理療法と NLP スキルをどんどん使いますが、基本的に守っていることは、症状を無くすことに注目するのではなく、その人の無意識レベルでは何が起こっているのか ? に注目してセッションを行うようにするということです。

それには、まず先入観を捨てて、相手の全体を直感で感じとり、つながることから始めます。それが素早いラ・ポール形成と問題解決の早道につながります。無意識レベルを意識したセッションを行うと、依存症や恐怖症がたった一度のセッションで改善したり、うつが劇的に改善されたりしました。また、うつの方には自分の中心を感じられない人が多く、そこで心の声を聴くことにフォーカスした心理療法をたくさん行っています。特に、ご本人には無意識にポジティブな質問を問いかけるワークを行動課題 ( 宿題 ) にして、自分自身の中心を感じることに集中させた結果、うつが劇的に改善したケースが多くみられました。

こうして無意識レベルを意識してセッションを行うと解決が早いだけでなく、劇的に本人の意識レベルでの変容がみられ、同時に本人を取り巻く環境が奇跡のように変化していくという過程をみることができます。

私の今後の活動目標としては、さらに直感レベルでのカウンセリングやヒーリングについても研究研鑽を重ねていくと同時に、東京・沖縄での NLP 心理学講座をさらに内容を充実させていきたいと考えています。