日本トランスパーソナル学会・創設10周年記念 第7回学会大会「ほんものスピリチャリティーを探して」
「ほんものスピリチャリティーを探して」

日時:2006年5月27日(土)13:00〜18:00
   2006年5月28日(日)10:00〜18:00

会場: 大正大学 巣鴨校舎 
〒170-8470 東京都豊島区西巣鴨3-20-1
地下鉄都営三田線の西巣鴨駅徒歩3分
ホームページ: http://www.tais.ac.jp/index.html

講演

玄侑宗久氏(福聚寺副住職・第125回芥川賞受賞作家)
上田紀行氏(文化人類学者・東京工業大学 社会理工学研究科助教授)

ゲスト

佐藤道代氏(イサドラ・ダンカン舞踊)
北山耕平氏(翻訳家・作家・講演家)
古屋和子氏(琵琶ひきがたり)
のなか かつみ氏(インディアンフルート奏者)

大会委員

大会委員長:青木 聡(本学会・常任理事)
副委員長:向後善之(本学会・常任理事)

ご挨拶

10年目の日本トランスパーソナル学会第7回大会

大会実行副委員長:向後善之
(アライアント国際大学大学院講師)

日本トランスパーソナル学会は、1994年に誕生し、1996年に、第1回の大会を開催しました。来年は、最初の大会からちょうど10年目に当たります。その記念すべき10年目の5月、久しぶりに東京で日本トランスパーソナル学会の大会が開かれます。

トランスパーソナル心理学の考え方は、1980年代に日本に紹介されました。当時石油会社のエンジニアだった私は、ケン・ウィルバーの「意識のスペクトル」を読んで、それこそ大衝撃を受けました。世の中にこんなに面白いものがあるんだ!といった感動でした。それから、当時私の専門だった工学の本はほっぽり出し、ウィルバーやグロフや吉福さんや菅さんの著作をむさぼるように読みました。個を超える成長の可能性、すべてがつながっているといった統一意識・・・なんと、わくわくするテーマなのだろうと思いました。そして、トランスパーソナル的な考え方が広まっていけば、世界ももっと変わっていくだろう、さらに、自分は、その変容の真っ只中にいるのだという意識が芽生えたのを覚えています。この時芽生えたわくわくした意識が、やがて私が工学の道から心理学の道へと転向した大きなきっかけでした。

しかし、残念なことも起こりました。オウム真理教の事件です。オウム真理教は、仏教やヒンドゥ教の考え方を基礎とし、最終解脱へと進む精神的な成長をめざすとしていました。実際、彼らはヨーガなどの修行を集中的に行っていましたし、サンスクリット語の仏教の原典を訳したりもしていました。彼らには、大きな誤りがありました。

だれにでも起こりうる神秘的な体験を彼らの言う「解脱」と拡大解釈し、その解釈の基に自らの特権意識を強め、超能力の獲得を精神的成長の証とし、そうしたゆがんだ合理化的解釈に依存することにより、内省する謙虚さを忘れ、その心的アンバランスを補うかのごとく社会に対する投影同一視的な敵対意識を強め、最終的に地下鉄サリン事件をはじめとする、さまざまな犯罪的行為を行う結果となりました。

スピリチュアリティの探求には、その探求の結果得られる心的なエネルギーが巨大なため、それを誤って理解し使用した場合には、破壊的な暴力性に転換され得るといった危険性がつきまといます。

そして、近年再び、スピリチュアルという言葉が巷でさかんに聞かれるようになりました。このような時であるからこそ、スピリチュアリティとは何か、もう一度考える意味があると思われます。日本トランスパーソナル学会では、真の意味でのスピリチュアリティとはなにかを探求するために、今回のテーマを「ほんものスピリチャリティーを探して」としました。皆様の多数のおこしをお待ちしています。