特別寄稿 ナワプラサード/ほびっと村学校の紹介 高橋 ゆりこ

特別寄稿
ナワプラサード/ほびっと村学校の紹介
高橋 ゆりこ
(ナワプラサード/ほびっと村学校スタッフ)

いのちのひみつについて思うとき、
いのちのひみつはひみつとして
わたしの存在を祝福したいとき、
そのひみつを
わたしの身体をとおして知りたいとき、
そのひみつをほかの人たちと
分かちあいたいとき、

役に立つ本屋になりたいです。

新しいおくりもの、ナワプラサード

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 地震、津波、原発。こんな時期に何を書けばいいだろうか。毎日、明日がわからない、そんな三週間だった。日本を変えるできごとだった、と後になったら言えるといいのだが。衝撃と不安が襲ったが、自分のできることは何か、と考えたら、やはり本屋(と、ほびっと村学校)を続けることしかない。上の詩は、1994年4月、本屋が代替わりするときに、私の胸にうかんだ詩だった。この詩を読むと、また勇気がでる。初心忘れず、ですね。生きていくことのなぞ、を、いつも感じながら、そのときどきに必要な本を提供していきたいです。

 お、また余震。

 少し客観的なことも書かねばわかりにくいですよね。トランスパーソナル学会のイベントでは、よく出店しているので、ご存知の方も多いと思いますが、書店ナワプラサードは東京・西荻窪の、日本初のオーガニック・ビルほびっと村の3階にあります。1階は、長本兄弟商会(通称ナモ商会)という八百屋さん。2階は、いろいろ変遷して、今はナモ商会経営のレストラン、バルタザール(とてもおいしいです)。3階は、ほびっと村学校とナワプラサードが入っています。

 ナモ商会は1976年から、書店と学校は1977年から始まっています。元々はプラサード編集室といって、先代店長のきこりこと槙田 但人さん、『なまえのない新聞』のアパッチこと浜田 光さん、詩人の故山尾 三省さん、おおえ まさのりさん、星川 淳さんなどが集まって、高度経済成長とまったく逆の生き方を模索し、『やさしいかくめい』シリーズで本を2冊出した。その後、編集室移転にともない、空いた場所をきこりさんが書店にしたのだった。「百姓の本屋」というその頃のキャッチフレーズは、今でも私は好きだ。そのラインアップは、自然食、有機農業、出産、子育て、整体、ボディワーク、(古い言葉だが)精神世界など、今でも基本的に変わっていないし、変えたくもない。心から、いいなぁと思うからです。ある種の専門書店のように思われているかもしれないが、私としては、生まれてから死ぬまでの(死後も?)暮らしに役立つ、小さな総合書店のつもりです。

 チェルノブイリ後、No Nukes One Love という視点で、反原発の本が多く集まった時もありました(私がスタッフとして入る前です)。時代がめぐって、多くの人々に、これまでのやり方が大きく問われている転換点です。震災後の政府とメディアのやり方を見ていると、みなのためになる、よい本や情報、よい講座を届けたいと、強く思いなおしているところです。

ナワプラサード/ほびっと村学校

〒167-0053

東京都杉並区西荻南3-15-3 ほびっと村3F
tel:03-3332-1187 fax:03-3331-3067
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