東北支部セミナー「第3回 やさしい読書会」参加者の感想

日本トランスパーソナル学会東北支部 主催

 第3回 「やさしい読書会」 

使用する書籍     『 魂のアイデンティティ 心をめぐるある遍歴』

著者:西平 直(京都大学教授)

  日 時: 第3回 平成21年8月23日(日) 13時~16時30分

 場  所  :  仙台市市民活動サポートセンター  研修室2

           〒980-0811  仙台市青葉区一番町4丁目1-3   (022-212-3010)

 

 ※ 第1回目(4月12日)、第2回目(6月28日)、第3回目(8日23日)は終了しました。   自分の心の中にある重い石のようなものをこの「魂のアイデンティティ」で共有している感じです。この本の中の青年が、昔の自分であったり、自分の娘であったりと何かつながったものを感じます。自分だけが苦しんだり、寂しかったり、悲しかったりではなく、人間は皆、何かしら石のようなものを抱えていると思うと、「人を信じる」という言葉ではなく「一人ではない」という言葉が浮かんできました。 

 

  2009.8.23 第3回 参加者の感想より 】 

 

   この本の青年が、今悩んでいる位置から「外へ向けて行動する方向に持ち上げることが必要」との発言に私が苦しくなった。一人で深く悩み続けることは、本当に辛く苦しい作業だと思う。そのときに著者のような大人がそばに寄り添っていてくたなら、安心してとことん悩むことができるのではないだろうか。 

・ 自分の心の拠り所を持たない人が、安定を求めて安易に宗教に走ることがあると思う。「信仰のアイデンティティ」は分かりやすく入りやすいのだろう。ただ、そこには「騙される」という危うさを孕んでいるのだと思う。 

   初めて参加しました。中身の濃い内容でちょっと驚きました。 

   本日の読書会は、いろいろな意見や感想が飛び交い、自分自身もいろいろ感じ、考えさせられることが多かった。良いというより、いろいろな考え方を持っている人がいるんだな~とつくづく考えさせられました。また、1回目には悩んでいる青年を否定的に見ていたし、こんなに深く悩んで精神的にバラバラになるのではないかと心配になりましたが、2回~3回と読んでいくうちに青年の純粋さや成長力、悩みの深さを知り、青年を肯定的に見ている自分に気づきました。 

   真剣にトランスパーソナルを勉強しようとする人達の集団に入り、討議が出来たことはうれしいと思いました。

  キリスト教への信仰に絡む話があっても、私には、反発だけであって例題としか捉えられない。キリスト教という絶対神、人間を支配している宗教は、それこそ人間の主体性からいって信じていない。

  今後、私自身はトランスパーソナル哲学のことは1%も知らないが将来の人類の拠って立つ思想であると捉えているので出来れば今後も勉強を深めたい。

  自分の意見の陳述に忙しく、又、自分自身が到達した考えを述べたい事が中心になって、本来の「トランスパーソナル理論」を深めることになったかどうか心配している。但し、教科書的発言がTP理論の構築に役立つとは思わないので勘弁して欲しい。

  石垣さんが方針を示した通り、参加者の多くの人に意見を出す方向で良いと思う。

   活発な意見交換がなされたことで、参加された方の思いや、考えや、今がこの場に出てエネルギーを感じた。

・ 内容的には「信仰のアイデンティティ」というところからアイデンティティの排他性というか、危うさも見つめながら、両面性を捉えることの大切さに改めて気づかされた。

  「うまく生きる」  →    「選択できる」

        ↑              ↑

(自我のアイデンティティ)   (魂のアイデンティティ)

 

  整理できた感じです。

以上

 ※ 参加されたみなさん、私たちも勉強になりました。ありがとうございました。(役員一同)